紹介!コミュニケーションのテクニック ⑤ ~話を「聴く」ということ~
就労移行支援事業所 リスタート では、毎週月曜日にワークショップを、火曜日にはコミュニケーションプログラムをやっています。
これらは、社会で生きていく上で避けて通れない「対人関係」を円滑にするため、「コミュニケーションに慣れる」ことを目的としたプログラムです。
ここでは、良好な人間関係を築いていくために気を付けたいコミュニケーションのテクニックを紹介していきます。
話を乗っ取らないように注意する
今回からは、相手の話を”聴く”上で注意することをお伝えしていきたいと思います。
コミュニケーションで重要なことは、自分がどう伝えるか、ということだけではありません。
たとえうまく自分の考えを伝えられたとしても、相手に「ちゃんと話を聞いてくれない」と思われれば、信頼関係を築いていくことはできません。
話を”聴く”に当たってまず注意する必要があるのが、「話を乗っ取らない」ことです。
自分がまだ話をしているのに、「そうそう、実は私もこんなことがあって~~~」なんていうように相手が話し始めてしまった、という経験はありませんか?
このとき、「まだ話したいことがあったのに・・・」となんだかモヤモヤしてしまったのではないでしょうか。
あるいは、仕事の場などで誰かが意見を話しているとき、誰かが横から口を挟んで話した結果、もともとしていた話とずれて行ってしまった、なんてことはなかったでしょうか。
このように、誰かの話が終わる前に自分の話を被せてしまうことや、良かれと思ってであっても他の人の説明を途中から代わってしまうような行動は、周囲の人に悪印象を与えてしまいます。
自分の考えや意見を伝えるのは心地の良いもので、またそれを聞いてくれる人にこそ、人は心を開いていくものです。
普段から人の話を乗っ取ってしまっていると、「あの人とはなんだか話しづらいな」と思われて、距離を作られてしまうのです。
ついつい話を遮ってしまう、というときは、以下のことに注意してみてください。
・相手が話し終えるまで待ってからあいづちを打つ
「そうなんですね」「それは○○でしたね」
・話し出す前に相手に確認する
「今、私の話をしても大丈夫?」
また、話が遮られてしまう、というときは、このような方法があります。
・遮られそうになったら、まだ話がある旨を伝える
「ごめん、もうちょっと聴いてもらっていいかな」
・話し始める前に頼んでおく
「まずは私の話を最後まで聞いてください」
聴き手が会話の雰囲気を決める
会話をするに当たって、それがどのようなものになるのかを決めるのは聴き手です。
例えば、相手が困っていたり、ミスをして焦っているようなとき。
聴き手がつられて焦ってしまうと、話し手もますます焦ってしまいます。
そこで、そんなときこそ聞き手はどっしりと構えて、相手の話をゆっくり聞き出すことが重要です。
先ほどの「相手の話を遮らないようにする」ことに加えて、ゆっくりあいづちを打ったり、柔らかい表情を心がけましょう。
また、意識してゆっくりと呼吸することも効果的です。
自分がどう伝えるかということを意識しすぎると、相手が話しづらくなってしまいます。
聴いているときこそ、会話の主導権を握っているのだと考え、相手が話しやすくなることを意識してみてください。