不安から自分を解放してあげる処方箋 ~その30 自分の感情だけを見る~

「不快」「イライラ」を否定するのはよくない

  • せっかく親切にしてもらったのに、お節介だと感じてしまった。
    素直にありがとうと言えない自分はおかしい。
  • 正しいことを言われた。
    わかっているが腹が立つ。
あるある!
わかってるんだけど、いらいらすることってあるよね~・・・
自分の「イライラ」は、相手がどうであれ、間違いではないんだよ。

自分の感情・感じ方を否定すると苦しい

感じ方は人それぞれ。自分の感情は間違えていない

たとえば、仕事の手伝いを依頼されたとき。

自分自身がとても忙しく、「なんでこんなときに」と不快に思い、断ったとします。

もしその結果、お互いの関係が悪くなってしまったとしても、あなた自身が不快に感じたのは事実です。

相手のことを「もしかしたら傷つけてしまったかも」と感じるのも、事実です。

たとえ相手が親切にしてくれたことだったとしても、「不快」「いやだ」と感じてしまうのは、仕方がないことです。

この感情を「感じた」という事実は、「こう感じてはいけない」と否定すべきものではないのです。

自分の感情と、相手の本心は関係がない

自分の感じ方・感情は間違いではない、ということなので、相手の本心がどうだったかは関係ありません。

「不快だ」と感じている状態が事実なのであって、「相手は親切でやってくれたのに」「正しいことを言われたのに腹を立てるのはおかしい」と、自分を否定しようとするのは得策ではありません。

不快だと感じたときに大切なのは、「今、私は不快だと感じている」という、現在の状態を意識することです。

相手の感情や相手の行動・本心を考えると、自分や相手を否定する言葉ばかりが出てきます。

その結果、言い争いになってしまえば、関係も悪くなってしまうでしょう。

自分がいま不快に感じている、という事実だけを、しっかり自覚することが大切です。

わからせたい、と思う必要もない

「今不快に感じている」ということを、相手に伝える必要もありません。

とくに、他人の顔色を気にしてしまいがちな人によく見られる傾向ですが、「わかってほしい」と伝えると、言い争いになるでしょう。

相手も、あなたにわかってほしいと望んでいるからです。

親切心をわかってほしい相手と、それを不快に感じたあなたとでは、言い争いになってしまうのは避けられません。

言い争いをしたとして、「わかった」と言わせることができたとしても、自分が論破されたとしても、お互いに納得はできず不快さだけが残るでしょう。

人それぞれ感じ方の違いがある、ということをきちんと理解しておけば、このように不毛な争いになることは避けられるでしょう。

自分の感情を否定しないこと

親切でされたのにイライラ。
不快に感じた。

これはあなたの感じ方の問題であって、感じ方自体、そう感じたこと自体は正しいものです。

嫌だ、と感じるのはあなた自身。

そう感じたあなた自身を「この感情はおかしい」と否定するから、イライラ・不快がさらに強くなってしまうのです。

嫌だと感じるのは正しい反応です。

誰にだって不快だと感じるものはあるのです。

否定をするのではなく、「嫌だと感じている」という事実だけと向き合いましょう。

 

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