不安から自分を解放してあげる処方箋 ~その32 自分を縛る闘争心~

不快・不満は「勝たなきゃ」という闘争心の裏返し

  • 「一番を目指せ」と言われて育ってきた。
  • 誰かの期待に応えるために頑張っている。
  • 世間体や他人の目を気にして生きている。
  • 人前で怒りを表すのはみっともないと思う。
わかるなぁ。
 
僕も「みっともなかったかな」って反省することはよくあるし。
誰だってそう思うことはあるよね。
 
でももしかして、それって誰かと競おうとしてるからなんじゃないかな?

自分の中の闘争心が、自分を苦しめていませんか?

自分を縛り付けているルール・世間の目

  • 「こうすべき」「こうしてはいけない」という世の中のルール、常識に従って生きている。
    これを守れないのは恥ずかしいことだ。
  • 「怒り」「悲しみ」だけじゃなく「喜び」も、人前では出してはいけない。
    抑制する手段を学んだ方がいい。
  • 学業・社会・仕事は、我慢の連続だ。
    辛くても、我慢をしないといけない。
  • 誰かに何かを頼むのは、弱みを見せることと一緒だ。
    一人で解決できるよう成長すべきだ。

あなたが「息苦しい」「生きるのが辛い」と思う原因は、あてはまるものはあるでしょうか。

自分の「こうしたい」という気持ち・欲求に反する、他人・世間の「こうしなきゃ」「これはだめ」という流れ。

自分の気持ちを抑えて世間に追従するのも、気持ちを優先して自分ひとりで流れに逆らうのも辛いものです。

「人前でこうしちゃいけない」「人前ではこう振る舞うべき」

「忍耐すべき」「辛いのは当然」

どれも自分の欲求を「間違いだ」と否定し、押さえつけて、「世間的にはこうすべきだから」と追従しています。

そのために「息苦しい」「辛い」「自分は不自由だ」と感じるのです。

世間の目、他人の目を気にしているのは自分。

しかし、自分で自分を縛り付けている、ということになかなか気づける人はいません。

もし今そんな辛さを感じているなら、「自分はこうしたい」「自分はこうしたくない」という本心に気づき、それを否定しないことが大切です。

自分を縛る、自分の中の闘争心

  • 誰よりも上を目指さなくてはいけない。
  • 社会は競争だ。
    周りに追い抜かれてしまわないよう、必死にならなくてはいけない。
  • 人生の負け組にはなりたくない。
    自分と同じレベルの人たちには負けてはいけない。
  • お金を得るためには、勝たないといけない。
    誰よりも賢く、誰よりも強くならないといけない。

自分を縛り付けている「世間」「ルール」のほかにも、こんなふうに「勝利」にこだわることがクセになっている人もいるかもしれません。

常に競争の中に身を置いているのは、少し息苦しいかもしれませんね。

それでも「勝つために」「生き残るために」と考え、行動しようとしている人がいます。

しかし、「勝つこと」「生き残ること」「蹴落とすこと」が本当にあなたの幸せにつながるのでしょうか?

もしかしたら、それはあなたを縛り付けているだけで、あなたを幸せにしてくれることではないかもしれません。

これまでを振り返ってみましょう。

「戦いは必要」だと思いこまされてきた人生

確かに、歴史上は、争いに勝った国が、負けた国を支配していました。

現在の国際問題ですら、戦争になりかねない事態の問題がたくさんあるでしょう。

そして身近でも、「教育戦争」「受験戦争」が転がっています。

いい塾に通うこと、いかに大手企業に就職するかということ、収入アップを目指すこと。

これらを幼いころから刷り込まれていませんか?

戦うこと・勝つことを、幼いころから求められ、刷り込まれていたのだとしたら、「蹴落としてでも」「何をしてでも」「とにかく勝利を」という考え方になるでしょう。

戦って勝つこと以外に、幸せになる方法を知らないのです。

これでは、いつまでも「何をしてでも勝たないと」「休んでいる場合ではない」と自分を追いつめてしまうことになるのです。

でも、一番になること、一番上を目指すことって大事なんじゃないの?
モチベーションになるのならいいけど、「戦い」そのものがモチベーションになってしまうと、どんなことでも敵味方で分類してしまいがちになるんだ。
 
次回、お話しようとおもうよ。

 

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