認知行動療法講座「自由な行動を妨げる”スキーマ”」
新聞読解「国またぐ情報 日本は劣勢」
以下、記事の要約です。
この20年間で日本に出入りするデータ量が伸び悩み、主要国で最下位となったことが日本経済新聞の調査でわかった。
データ経済の下では、良質で多様な情報をどれだけ集められるかが国の競争力を左右する。
劣勢を挽回しなければ、人工知能(AI)など最新技術の開発やネットビジネスの展開で、世界に取り残されかねない。
この記事に対する利用者さんの意見・感想
- どうして外国の方が日本より越境データが多いのか気になった。
- ここ数年で、新たな国が台頭して来たり関係の深い国が変わったりと変化が大きいと感じた。
- 他主要国と比べて、日本はグローバル化が苦手であると思った。
- IT技術は短い間にどんどん変化していく
- 越境データというものをこれまで気にしたことがなかった
今や国同士の関係においても、デジタルデータの存在が大きな比重を占めているように感じますね!
認知行動療法講座
前回は、問題に対して行動を決定するまでの流れを実際に練習としてやってみました。
今回からは、様々な場面においてどのような自動思考が浮かんでくるのかを決定づけている「スキーマ」についての紹介をしていきたいと思います。
自動思考とスキーマ
ここまでの認知行動療法において、その場の状況に対して自然と浮かんできた考えである「自動思考」を探し、自分の感情との関係や、そこに潜む認知の歪みについて考えてきました。
色々な場面でどのような自動思考を浮かべているのかを分析していくと、だんだんと自分の自動思考に共通するテーマが見えてくるかと思います。
その、自分の持つ自動思考に共通して関わる特徴的な考え方のクセを”スキーマ”と呼びます。
スキーマとは、言ってみれば自分の考え方の前提となっている「人生観」のようなものです。
スキーマは、これまでの人生で経験した様々な体験から形成された個人的な思い込みです。
そのために人によって持つスキーマは千差万別であり、同じ状況でも違う自動思考が浮かぶ要因になっています。
例えば、「自分は人から愛されない」というスキーマを持っている人がいたとしましょう。
この人が他人からとても好意的な態度を取られた場合、「きっと立場上ああするしかなかったんだ」と言った具合にその出来事を割り引いて考え、記憶から除外してしまいます。
一方で他人から冷たい態度を取られたりすると「やっぱり私は愛されないんだ」と自分のスキーマが証明されたように感じ、その記憶を蓄え、さらにそのスキーマを強めていくのです。