人にはわかってもらえない痛み、心因性疼痛

心理的ストレスで体に異変!? 心因性疼痛

ストレスとかで頭痛や腹痛が起きることがあるよね。
どうしてストレスで頭やお腹が痛くなるのかな?
そうだね。
そういった心理的なストレスで起きる痛みを「心因性疼痛」というよ。
今日は心因性疼痛についてお話ししていこう。

心因性疼痛とは?

打撲したとき、風邪をひいたとき。。。
体の異変を知らせるために痛みが起きるよね。
うん!
痛みがあることで、身体を痛めていることに気づくことができるよね。
そう。
これらは体温、呼吸、脈拍などと同じバイタルサインで、生命活動に必要な痛み。
でも中には、生命活動には必要でない痛みというのがあるんだ。
それが心因性疼痛ってこと?
うん。
ちょっと難しいかもしれないけど、痛みの定義を見てみよう。

 

「実質的または潜在的な組織損傷に結びつく、あるいはこのような損傷を表わす言葉を使って述べられる不快な感覚・情動体験」
(国際疼痛学会(1987年))

要は、痛みって、体の損傷による不快な感覚、ってこと?
そう!
検査をしても異常がない、原因となる病気が見当たらない。。。
そういうときに疑われるのが心因性疼痛なんだ。
自分では痛いと実感してるのに、異常がないから「様子をみよう」とか「気のせい」とか言われちゃうのは、辛いことだね。。。

どうして心因性疼痛に? 心因性疼痛発症の原因

どこかが痛む、でも検査では異常なし。。。
そういうときは精神的なストレスが原因と疑われるよ。
でも、これって見つけにくいよね。
そうだね。
最近は、社会生活や家族の問題など、ストレスが増えていると言われているよ。
そうなんだ。
とはいえ、ストレスそのものも自覚しにくいよね。。。
うん。
ストレスといっても、イライラするものだけじゃなくて、不安もストレスになるよ。
社会で生きていると不安ってどうしてもあるよね。
そう。
無意識に感じている不安・怒りと向き合うのを避けるために、身体の特定部位に虚血状態を起こして疼痛になる、と考えられているよ。
なるほど。。。
感じにくいストレスから逃れるための痛み、ということだね。
そうだね。
次回は詳しいメカニズムや、治療方法について見ていこう。

 

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