認知行動療法講座「自動思考をチェックする(実践編)②」/軽作業プログラム

新聞読解「しなやかな都市へ」

以下、記事の要約です。

東京五輪の開会式まで1年を切った。200を超える国・地域からアスリートが集まる平和の祭典は、今後の都市や社会を描く実験場でもある。
TOKYO五輪は未来にどんなメッセージを届けられるだろうか。7月24日昼。競技会場に近い東京・豊洲のIHI本社は普段込み合う食堂がガラガラだった。
大会を見据えた混雑緩和の実証実験で、社員の約半数がテレワークや時差出勤をしたためだ。自宅で働いた30代の女性社員は「満員電車に乗らずに済み、仕事も効率的に進められた」と話す。
東京圏の鉄道は、11路線でラッシュ時の混雑率が「体が触れ合う」状態の180%を超す。述べ約900万人が観戦に訪れる五輪は、こうした都市の現状に変革を迫る。

この記事に対する利用者さんの意見・感想

  • 人数の制限は必要だと思う。
  • 都心でオリンピックを行うことが難しいと感じた。
  • 課題は他にもあると思った。
  • 企業の分布は調べた方がいいと思う。

オリンピックという一大イベントを日本で行うということは素晴らしいことでもありますが、それによって生まれるリスクにも対処していく必要がありますね!

認知行動療法講座

就労移行支援事業所リスタートでは、「ものの受け取り方(認知)」を変えることで「感情」やそれによる影響を抑える「認知行動療法」についての講座を毎週やっています。

前回の認知行動療法講座に引き続き、例題を使って自動思考をチェックしてみましょう。

例題:会社で大きなプレゼンの担当に選ばれ、リハーサルをした。周りからはうまくまとめられたのではないか?と言われたが、自分にはまったく自信がない。

プレゼンのリハーサルをしたものの、自己評価ではまったく自信を持てていない、という状況です。

ここで、この人には以下の2つの自動思考が浮かびました。

①プレゼンは成功させなければいけないのに、全然うまくいかなかった。まとめられていることなど、プレゼンをする以上当たり前のことだ。
②自信がなく、不安でいっぱいなので、このままやったら本番のプレゼンもうまくいかないだろう。部全体が批判を受けて、自分の肩身が狭くなるに違いない。

これらの自動思考に含まれている認知の歪みを探していきます。

①プレゼンは成功させなければいけないのに、全然うまくいかなかった。まとめられていることなど、プレゼンをする以上当たり前のことだ。

複数の認知の歪みが含まれているのがわかりましたでしょうか。

まず1つ目は、「心のフィルター」です。

周囲から、「うまくまとめられたのではないか?」と言われているので、上手くいった部分もあったのではないかと思われます。

しかし、それを「全然うまくいかなかった」と捉えてしまっています。

また、まとめられていた、というプラスの評価を、「プレゼンをする以上当たり前のことだ」と考え、プラスのこととして受け取っていないのは、マイナス化思考の影響であると考えられます。

実は、「プレゼンは成功させなければいけない」という部分にも、認知の歪みが隠れています。

もちろん、プレゼンを成功させるに越したことはないのですが、「しなければいけない」という考えは、<「べき思考」となり、自分を苦しめてしまっているかもしれません。

②自信がなく、不安でいっぱいなので、このままやったら本番のプレゼンもうまくいかないだろう。部全体が批判を受けて、自分の肩身が狭くなるに違いない。

こちらの自動思考にも、2つの認知の歪みがあります。

まずは「結論の飛躍」のうち、「先読みの誤り」です。

後半の、批判を受けて、自分の肩身が狭くなるという考えは、これから先の未来についての予測です。

しかし、「違いない」と考えてしまっていることで、強い不安を生み出してしまっているようです。

もう1つは、「情緒的な理由付け」です。

「本番のプレゼンもうまくいかないだろう」と考えているようですが、そう考えている原因は、自信がないことや不安が強いことであるようです。

このように、感情を元にして物事を判断してしまうのが「情緒的な理由付け」と呼ばれる認知の歪みです。

軽作業プログラム

今日の3コマ目では、昨日に引き続き書類の折りや封入といった、軽作業の訓練を行いました!

皆さんに昨日に引き続きの方も多かったので作業のスピードや正確性が上がっていました。

切手や宛名を貼る位置や、封入する資料の順番など、丁寧に確認しながら行っています。

実際に実習や求人内容でも軽作業と記載がある会社が多いですし、記載がなくても少なからず会社では地道な軽作業があるものです。

そういった場面でしっかり自分の作業をこなせるよう、不明な点は職員に聞くなどして、確認をしながら行うのがポイントとなります。

今後の就労に繋げるためにも、引き続き訓練していきましょう。