コミュニケーション「人間コピー」認知行動療法講座「自動思考のチェック」

新聞読解「シェアエコノミーに新風」

以下、記事の要約です。

モノの共有から始まったシェアリングエコノミーで新たなサービスが広がっている。地域住民と交流が図れる別荘タイプのシェアハウスが登場したほか、自治体もシェアサービスを行政サービス拡充につなげている。個人のスキルの共有も拡大しそうで、シェアが暮らしに浸透している。「都会と地方双方に関係する人口を増やしたい」。スタートアップ企業のアドレスは2019年4月、定額で全国各地に自由に滞在できるサービスを始めた。滞在できるのは改装した空き家や別荘などのシェアハウスで、現在は約30施設ある。

この記事に対する利用者さんの意見・感想

  • 昔はご近所付き合いあったが今はないので、良い機会になるなと思った。
  • 個人のスキルのシェアが増えているのは、副業のブームも関係しているのかなと感じた。
  • 公共施設が予約で埋まっているのは、そういう自治体もあるのだなと驚いた。

モノもスキルもシェアする時代になってきていますね!

認知行動療法講座

就労移行支援事業所リスタートでは、「ものの受け取り方(認知)」を変えることで「感情」やそれによる影響を抑える「認知行動療法」についての講座を毎週やっています。

前回は、サンプルを用いてコラム法の使い方を練習しました。

今回は、自動思考に含まれる「認知の歪み」をチェックしていきます。

自動思考のチェック

前回のプログラムでは、3つのコラムを使って自動思考を見つける練習をしました。

第4、第5のコラムでは、この自動思考の根拠と反証を見つけることでより現実的な考え方を探していきます。

しかしその前に、この自動思考に「認知の歪み」が含まれていないか探す必要があります。

認知の歪み

マイナスの感情が浮かんで苦しくなる原因は、多くの場合、物事の悪い面ばかりを見てしまっていることにあります。

この、悪い面ばかり見てしまう原因となる考え方のクセのことを、「認知の歪み」と呼んでいます。

代表的な認知の歪みとして、以下のものが挙げられます。

①白黒思考
曖昧な状態を許容できず、物事すべてを白か黒かと極端に二分して考えてしまう考え方のクセです。
例)1つでも失敗があれば、他が成功していたとしても、その仕事は失敗だ。

②極端な一般化
1度や2度起こっただけの失敗・悪い出来事を、常に当然のごとく起きるコトだと思いこんでしまう考え方のクセです。
例)仕事でミスをしてしまった。自分はいつも失敗してばかりだ。

③心のフィルター
ものごとの良い部分をまるで意識できなくなり、悪いことばかりを思い出してしまう考え方のクセです。
例)今までの人生の中で、いい思い出なんて一つも無い。

④マイナス化思考
良い部分を遮断する心のフィルターに対して、マイナス化思考は良いことを良いと考えられなくしたり、良いことを悪いことに置き換えてしまう考え方のクセです。
例)今回の仕事は上手くいったが、前回のミスを補填しただけで、成功だなんて呼べない。

⑤結論への飛躍
明確な根拠がないにも関わらず結論付けてしまう考え方のクセです。
“心の読みすぎ”と”先読みの誤り”に分類できます。

・心の読みすぎ
例)上司に挨拶をされなかった。自分は嫌われているんだ。

・先読みの誤り
例)「わたしは一生不幸だ」

⑥過大評価・過小評価
自分の失敗や悪いところを必要以上に大きく、自分の成功や良いところを極端に小さく考える考え方のクセです。
また、他者のことはその逆に考える傾向があります。
例)人とうまく話せた時のことはちゃんと覚えておらず、話せなかった時のことばかり気にしている。

⑦情緒的な理由付け
その時の自分の感情に基づいて現実を判断する考え方のクセです。
例)「自分は生きている価値がないと感じる。だから本当に生きている価値のない人間だ」

⑧べき思考
「こうするべきだ」「ああするべきではなかった」と過去を思い出して悔やんだり自分の行動を自分で制限したりする考え方のクセです。
例)「上司なんだからもっと大人らしい行動をするべきだ」

⑨レッテル貼り
自分や他人に柔軟性のないイメージを創り上げて、そのイメージを固定してしまう考え方のクセです。
例)私はダメ人間だからいつも失敗するのだ。

⑩自己関連付け
何か悪いことが起きると、それが自分に関係なくとも自分のせいであると責める考え方のクセです。
例)子供が問題を起こしてしまった。自分の育て方がすべて悪かったのだ。

コミュニケーションプログラム 

リスタートでは、毎週火曜日にコミュニケーションのプログラムをやっています!

言葉の通り、プログラム内で利用者同士コミュニケーションを図ることを目的としたプログラムです。

どんな職場で働くにせよ、多かれ少なかれ必要となるコミュニケーションの能力ですが、一口にコミュニケーションと言ってもその意味するところは多々あります。

プログラム内では、主として以下の能力を磨くことを目標としています。

・言葉以外のコミュニケーションによる情報を受け取る
・グループの一員として協力し、目的を達成する
・自分の言動を周囲がどのように受け止めているかを知る
・情報を誤解なく伝える方法を身に着ける
・自分の希望や意見を相手に伝える

第九回となる今日は、鯖戸善弘さん著作の「コミュニケーションと人間関係作りのためのグループ体験学習ワーク」という本から、グループで協力して絵を描くことで情報の伝え方などについて体験するワークをしました。

人間コピー

なんだか不思議なタイトルのワークですね。

今回のワークは、コピー機のように人力で絵を模写するというものです。

ただし、ただ絵を見ながら真似して描くというわけではありません。

元となる絵は、自由に見られるわけではありません。

グループから1人が絵のある場所に移動し見ることになるのですが、このとき紙やペンを持っていくことはできません。

つまり、絵を見て、記憶を頼りに他のメンバーに伝えて描いていくことになるのです。

絵は何度見に行ってもOKですが、絵を見に行くメンバーは順番に回していく、というルールで行いました。

今回参加した利用者さんからは、以下の振り返りがありました!

  • 何を優先していくか、共有することが大切だと思った
  • 同じ情報を共有していると思っても、言葉にして伝えることは重要
  • 役割が固まるにつれてスムーズに進んで行った
  • 「できる」か「できない」かを伝えることも大事と気づいた