不安から自分を解放してあげる処方箋 ~その38 他人に求めてしまう原因~
目次
自分を縛り付ける「~しないとダメ」が、他人への妬みになる
- 疲れを感じるけど、他人には言えない。
- 無理だって言いたいけど、そんな弱みは見せられない。
- 私は頑張っているのに、なぜあの人は頑張らなくてもいいの?
みんな頑張ってるし、自分もちょっとくらい辛くても頑張るから、後輩にも休まないでほしい・・・とか・・・
自分に素直になれていますか?
自分を縛り付けていませんか?
たとえば、あなたは疲れていて、睡眠もよくとれない日が続いていたとしましょう。
体も気持ちも「休みたい」と言っているでしょうが、このときちゃんと休めていますか?
- 他の人には言えない。そんな弱みは見せられない。
- 他人はこのくらいの疲労でも休まない。私も休んではいけない。
- 「こんなときに休むなんて」と言われそうだし、罪悪感がある。
- 休んだ理由を聞かれるのが怖い。
こんなふうに考えて、「結局休めなかった・・・」という思いをしたことはありませんか?
「~すべき・~すべきでない」という世間のルールで自分を縛り、「休むべきではない」と思い込んでしまってはいませんか?
本当の欲求を縛る「~しなきゃ」の思い込み
もちろん、周囲への気配りは大切なことです。
しかし、「何を言われるかわからない」「申し訳ないから」と周囲の目を気にしすぎていると、自分の本心に気づけなくなります。
「休みたい」という本心があっても、「疲れているけど、このくらいなら」と、本心に気づかないうちに我慢をしてしまいます。
気づくことよりも考えることが先行し、「~すべき・~すべきでない」に縛られ続けるのです。
他人はあなたを変えてくれない
そのままでは息苦しいし、生きているのが辛い、対人関係は難しい、などと感じるでしょう。
このまま我慢をし続けて、精神や体調を損なったとしても、誰も自分の面倒は見てくれません。
自分の体や精神面のケアは、自分でしていかないといけないのです。
もし体調を崩してしまっても、会社は入院費用などを持ってくれるわけでもなく、生活を保障してくれるわけでもありませんし、もしあったとしてもそれまで通りに十分なものではないでしょう。
自分を苦しめている「~すべき・~すべきでない」という思考よりも、「~したい・~したくない」という自分の本心に気づけるほうが、大切なのです。
あなたの「~しなきゃいけない」が、他人をも縛り付ける
「~しなきゃいけない・~してはいけない」という意識は、自分を縛り付けるだけではなく、他人をも縛り付けます。
「少しくらいの疲れで休んではいけない」と意識していれば、他人が頭痛で休もうとしたときにも「そのくらいで休むなんて、なっていない」と思うでしょう。
「周りだって耐えているんだから」と自分を縛り付けていると、「自分だって苦しんでいるのに、なぜこの人は許されるのか」という妬みへと変化します。
「私が苦しんで頑張っているのだから、お前も苦しんでも頑張るのだ」とお互いを縛り付け合うのは、お互いに苦しいだけです。
多くの人が、朝から晩まで休むことなく、「こうすべき」「こうしなくてはいけない」「これはしてはならない」と自分を縛り、他人にも同様の制限を求めています。
自分が抱えている「~すべき・~すべきでない」という思考に気づき、「~したい・~したくない」を優先できるようにしていくのが、自分を苦しみから解放するための一歩です。