繊細で真面目な人のメンタルケア講座 ~自分の短所ばかり見えてしまう人へ②~
羨望も落ち込みも優越感も、武器になる
- あの人はいいなぁ。それにに引き換え自分は・・・。
- もっとダメな人もいるし、自分はこのままでも大丈夫だろう。
殆どの人が、他人との比較を経験しています。
比較のクセについては前回の記事をご覧ください。
今回は、そんなクセの活かし方をご紹介します。
「あの人に比べると自分なんて・・・」という人
あの人はできるのに。
そんな風に、他人と比べてしまっている、ということに気が付いたら、ぜひ「自分」と比べてみてください。
他人と比較すれば、自分の欠点が際立ち、ネガティブになっていきます。
一方で、過去の自分と比較することは、自分の成長を感じ、ポジティブになることができます。
一年前の自分、三年前の自分、十年前の自分。
比較してみると、自分の変化した部分が見えてくるのではないでしょうか。
過去できなかったことが、今できるようになっている。
それがあなたの自信、モチベーションになります。
モチベーションがあがれば、結果も出やすくなりますし、結果が出るほどに楽しめるようになるのです。
- みんなは定時で上がっているのに、自分だけ残業・・・
- → 昨日は3時間も残ったけど、今日は1時間で済みそうだ。
もしも自分の変化が感じられなければ、簡単なことでも達成していきましょう。
簡単な仕事でも、ひとつ片づければ一時間後に成長している自分がいます。
億劫でも、書類の整理をすれば、30分後に少し成長した自分がいます。
「比較している」と気が付いたら、成績・点数、収入、職業、どれも過去の自分と比較してみるように修正していきましょう。
「どうせ自分には無理だ」と思ってしまう人
他人と比べて自分は・・・と感じてしまう人は、なかなかその状態の自分に気が付くことができないでしょう。
どんな人も自分より優秀に見えます。
さらに、できる人が職場にいると、よりその人との比較をしてしまいやすいという環境の要因もあります。
あの人は持っているのに自分は・・・と自分で傷ついたように感じてしまいます。
しかし、そんな自分を慰めるのは、自己肯定ではありません。
他人を妬んでいる、羨んでいると気が付いたら、その相手をよく見てみましょう。
良い成績をとるために、努力している姿が見えるかもしれません。
楽して稼いでいるように見える人も、よく見れば気遣いをしているかもしれません。
相手のいい部分を見つけたら、それを少しずつ真似してみましょう。
それはあなたを少しずつ成長させてくれます。
さらに、相手とのコミュニケーションにもなり、対人能力を伸ばすこともできるでしょう。
苦手な相手のマイナスポイントを探す人
自分が苦手な人を想像してください。
その人のいい点を学ぼうとは、あまり思えないのではないでしょうか。
むしろ、その相手の、嫌な部分が目立ちます。
苦手な相手と自分を比べれば、自分は「あいつよりマシ」と思える点を探し始めてしまいます。
これでは、「頑張ろう」と思うこと、つまり成長につながることができません。
自分で嫌っている相手のマイナスポイントを探すのではなく、尊敬できる人を探しましょう。
尊敬できる人がいれば、自分もそうなりたいと思えるでしょうし、その人の努力、能力から学ぶこともできるでしょう。
自分より下と比較し、ささやかな優越感を求めるのはいったんおいておいて、自分より少し上の人の、いい部分を探して真似してみましょう。
ただの比較では、あなたの成長も、メンタルの安定も妨げます。
比較している自分に気づいたら、少し思考転換をすることで、心の状態もよくなり、対人関係でのつまづきも減っていくのです。