繊細で真面目な人のメンタルケア講座 ~ネットを信頼してはいけない理由~
もやもや、そわそわ。今すぐ、少しでも軽減したい!
- なんだかわからない、そわそわ感。
- 漠然と不安を感じる。
- 緊張、焦燥感で眠れない、疲れが取れない。
- 精神的な不調で体調も崩してしまう。
私たち生物は、危機や困難があったとき、エネルギーを効率的に使いその問題を乗り越えなくてはいけません。
問題を乗り越えるために脳が「活動しよう!」と呼びかけるために起こるのが、これらの心理的なストレスです。
脳内物質の名称、プロセスや詳細など医学的な根拠ついては前回の記事を読んでみてください。
解決する方法はひとつしかないのですが、その方法を「ネットを頼りにしてはいけない」と言われることがあります。
今回はその理由・根拠についてお話していきましょう。
ネットを頼ってもいい場合、悪い場合
レシピがわからない、道順がわからない。
そわそわしてしまう、イライラしている、不安。
どちらも、自分では対処方法が思いつかず、ネットを頼りたくなる場面です。
どんな悩みにも、莫大な情報があり、何億人も生きている世の中ですから、答えは必ずあります。
だからネットを検索すれば、自分の悩みは解決し、楽になれる・・・
と思いがちですが、実はネットの情報をそのまま受け止めてもよい場合と、ネットに頼ってはいけない場合があります。
ネットには莫大な情報があるのに、頼ってはいけない場面とはどういう場面なのでしょう。
ネットを頼っていい場合もある
レシピがわからない、道順がわからない、書類の書き方がわからない。
これらも「わからない」「困っている」「不安」という、ある意味一種の困難・危機です。
これらはぜひネットで方法を調べてみるべきでしょう。
知りたい情報だけピンポイントに調べることができれば、仕事の効率化、人生のクオリティアップにつながります。
また知識を手軽に得ることができますので、満足感にもつながるでしょう。
ネットに頼ってはいけない場面とは
一方で、そわそわ、イライラ、不安といった、心理的ストレスへの対処方法は、ネットに頼ってはいけないといわれています。
もちろん、調べればいずれは必ず答えにたどりつくことができるでしょう。
しかし、多くの人が、ネットで「調べる」という行動のみで満足し、止まってしまいます。
解決するため、答えに近づくための具体的な行動までは進むことができません。
このため、状況は何も改善せず、同じ悩みを抱え続けることになるのです。
たとえば、落ち込んでいて辛い、という状況を改善する方法を調べたとしましょう。
多くの人が、調べただけで、誰かと話す、気分転換をする、という、落ち込みを改善するための具体的行動ができません。
心理的なストレスについての対処は、知識にするだけでは足りず、具体的な行動をとってはじめて機能し始めます。
このため、ネットで読むだけでは解決しないのです。
「調べる」じゃなくても、簡単な行動はできる
そんなこと言ったって、不安や落ち込みのさなかで、どうやって行動をしろと言うのか、という質問があると思います。
たしかに、不安に直面している場面、落ち込みに直面している場面では、正しい判断が難しく、対処方法もわからず、右往左往してしまうでしょう。
しかし、「行動」というのは、外に出かけて走る、というような、精神的・体力的エネルギーをどっと消耗するものである必要はありません。
むしろ、小さなステップを重ねていく、という思考能力のほうが行動力につながります。
たとえば、落ち込んでいる時の対処法は、多くが「気分転換」「自分を責めない」というものです。
落ち込んでいる時は、気分転換、自責をやめる、といったことが思いつきませんが、調べることでそれらの答えにいきつきます。
しかし、「気分転換」はハードルが高いと感じ、行動をとれないために、解決しないままになってしまうのです。
ここで小さなステップという考え方を用いてみましょう。
気分転換できることを考える、気分転換になるもののイメージをする、手や足をばたばたと動かしてみる、といったものも行動です。
気分転換をしろ、と言われても、落ち込んでいればカラオケやスポーツには腰が重たいもの。
どういった行動が気分転換になるのかを考え、優先順位をつけ、簡単なものから実感していく、という行動も具体的な行動につながります。
これが、小さなステップを重ねていくという考え方です。
ネットの情報を流し読みしているだけでは解決できないでしょう。
とにかく自分の体を動かす具体的な行動を見つけることが、悩みの解決に直結するのです。