繊細で真面目な人のメンタルケア講座 ~眠れない!①~
何だか眠れない・・・と思ったら
- なんだかわからないけど、眠れない。
- 朝スッキリ目覚めたい。
- 目が覚めたとき、もっと寝たいと思う。
- 寝つきが悪い。
日本人の半数近くが、このような眠りに関する悩みを抱えています。
精神科の受診も、睡眠に関する悩みが多くあります。
私たちの眠り、どうなっているのでしょうか?
そもそも寝るってどういうこと?
私たちの体は、食事と睡眠をとることで活動できるようになっています。
食事を抜いても、睡眠をとらなくても、活動のパフォーマンスは落ちます。
また食事をとること、睡眠をとることは、もともと体に必要な機能として備わっています。
日中の活動の疲れをとり、翌日以降も健康的に活動するために必須の機能です。
それが「できない」となると、身体や心のどちらかに問題がある、ということなのです。
また、仕事や家事の分量が多く、寝たくても寝る時間を削るしかない、という場合もあると思います。
同様に、ゲームやテレビなど娯楽をやめられず、睡眠時間を削っている場合もあるでしょう。
しかし、翌日以降の活動のパフォーマンスの質を落としてでも睡眠時間を削らなくてはいけない、というのは問題です。
眠れないとどうなるのか
眠りというのは、身体に必要な機能。
ですから、それが適切な量を摂れていないというのは体のメンテナンスをうまくできていない状態。
当然、健康面への影響が一番大きくなります。
健康面への被害
睡眠不足が健康面を害する、というのは、多種多様なデータが示しています。
糖尿病、がん、脳卒中、精神疾患、全ての疾患に関して、睡眠不足は悪影響を及ぼしています。
医師や研究者の中には、飲酒・喫煙以上に睡眠不足のほうが悪影響、という人も多くいます。
もともと必要機能として体に備わっている心身のメンテナンス時間を削っているわけですから、健康によいはずがありません。
睡眠不足は結果として、健康寿命を縮めているのです。
10代、20代、30代の人は、翌日少し眠いくらいだから睡眠不足でも大丈夫、という人も多くいます。
しかし、それらは今はよくても、継続していると後々、前述のような疾患を引き起こすのです。
睡眠不足は大敵なのです。
脳の機能の低下
これも睡眠不足が大きな原因です。
なんだか判断力が鈍っている、集中力が落ちてきた、などの症状に気付いたら、睡眠がきちんととれているか確認してみましょう。
脳の機能は、睡眠によって保たれています。
6時間睡眠を14日間続けると、なんと丸2日の徹夜と同じ状態。
6時間寝ていれば十分・・・と思っていますが、実は寝不足で脳が大きく疲労している状態です。
この状態で仕事をしても、集中力がキープできない、判断力が落ちる、というのは当然のことなのです。
脳の最大出力が10だとしたら、6時間睡眠を継続している人は、実際は3割程度しか発揮できていないのです。
ダイエットができない
睡眠不足ではダイエットがうまくいきません。
よく、忙しくて睡眠がとれないでいると痩せられるのでは、と思っている人がいますが、実際は逆です。
質が良く、適量の睡眠がとれていないと、脳は生命の危機を感じます。
危機状態では、エネルギーを蓄えておかなくてはいけないので、少ない食事でも、通常よりも多く栄養を蓄積しようとします。
このため食欲が増し、満腹感を感じられるホルモンが減り、必要以上に食事をとります。
しかも、エネルギーをたくさん蓄えなくてはいけないため、糖質が高いもの、油分が多いものなどが増えます。
スイーツ、揚げ物、ジャンクフードに偏っていきます。
睡眠不足では、痩せるどころか太りやすいのが実際。
こういった面からも健康を害するため、睡眠不足はやはり健康への悪影響が非常に大きいのです。