就活SST「様々な断り方」
目次
新聞読解「商業施設 久々の来客」
以下、記事の要約です。
東京都や大阪府など9都道府県を対象とした新型コロナウイルス対策の緊急事態宣言が1日、20日を期限に延長された。
東京と大阪では百貨店や映画館に対する営業制限が5週間ぶりに一部緩和され、多くの施設が営業を再開した。
この記事に対する利用者さんの意見・感想
- 人の流れが増えて心配だ。
- 経済と両立はなかなか難しいと思う。
- お店によっては休業の必要ない店もある。
- お店が開店してないと不安な気持ちになる。
今後は営業制限の緩和がどうなるか心配ですね！
就活SST
前回、頼まれごとを断ることについての重要性をお話ししました。
今回は、一つの場面に対して様々な断り方を比べ、どの方法が良いか考えてみましょう。
様々な断り方
今回は、次のような場面について考えてみましょう。
上司があなたに、急に残業をして欲しいと頼んできました。
しかし、あなたは今日、定時で帰って上京してくる伯父を迎えに行く約束をしているため、断りたいと思っています。
この場面における断り方を７種類挙げてみました。
１．「イヤです」
２．「ちょっと無理です。伯父を迎えに行くので」
３．「いやあ、急に言われても困ります。いやぁ・・・」
４．「申し訳ないのですが、今日はあまり気乗りがしなくて・・・」
５．「申し訳ないのですが、伯父を迎えに行かなくてはならなくて・・・伯父はこのあたりに不慣れなもので・・・（本当は不慣れではない）」
６．「大変申し訳ありません。お手伝いしたいのですが、所用がありまして・・・。明日ならできると思います。」
７．「いや～、今日ですかぁ。今日はちょっとぉ～・・・」
それぞれの断り方について、分析していきましょう。
１．「イヤです」
断るだけで、相手への配慮に欠けてしまっています。
特に、今回のようなビジネスの場面において、自分が嫌かどうかを断る理由に据えるのは不適当です。
２．「ちょっと無理です。伯父を迎えに行くので」
断る理由は適切なのですが、断り方には配慮が足りていません。
「無理です」や「できません」といった表現は強い拒絶を示してしまうため、相手に悪印象を与えてしまいます。
３．「いやあ、急に言われても困ります。いやぁ・・・」
曖昧にぼかし、拒絶の意志を伝えない表現になっています。
この言い方でも、断ろうとしているということは伝わる可能性が高いですし、きっぱりと無理と言ってしまうよりは拒絶とも受け止められ辛いでしょう。
職場によってはこの言い方で許容される場合もあるかと思いますので、必ずしも悪い回答というわけではありません。
しかし一方で、曖昧な回答は誤解を生みやすく、さらに「自分が言いづらい部分を相手に保管させようとする」行為でもあるため、人によっては不愉快に感じられてしまう場合もあるため注意が必要です。
４．「申し訳ないのですが、今日はあまり気乗りがしなくて・・・」
謝罪の言葉から入っており、申し訳ないという気持ちを伝えられているのは良いポイントです。
しかし、「あまり気乗りがしない」という表現は、１．のイヤですと同じく自分の気持ちを理由にしているため、ビジネスの場面にはふさわしくありません。
５．「申し訳ないのですが、伯父を迎えに行かなくてはならなくて・・・伯父はこのあたりに不慣れなもので・・・（本当は不慣れではない）」
嘘を織り交ぜつつ理由を伝える、という断り方です。
予定を優先させなければいけないという理由がはっきりと伝わるため、良い断り方かと思います。
嘘をつく、という行為についても、適切な範囲であれば基本的には問題ありません。
ただし、例えば伯父を迎えに行くと伝えていたのに駅前で一人で遊んでいたところを見られてしまう、など、バレてしまう嘘は信頼を失うことに繋がるので気を付けてください。
自信がなければ、無理に嘘はつかず、正直に伝えたほうが良いでしょう。
６．「大変申し訳ありません。お手伝いしたいのですが、所用がありまして・・・。明日ならできると思います。」
謝罪の言葉から入り、理由があることを伝えた上で代替案を伝えている、良い断り方です。
理由については、場面や相手によって開示が必要な範囲も変わってくるので、所用がある、という言い方で十分なこともあれば、より詳細な説明が必要となることもあるかもしれません。
７．「いや～、今日ですかぁ。今日はちょっとぉ～・・・」
３．の例に近いですが、実際の場面でとっさに断ろうとすると、ついこのような言葉が出てきてしまうことが多いかと思います。
頼まれてすぐにきっぱりと断るのは難しいため、このような入り方になってしまうこと自体は問題ありません。
しかしその後、曖昧なままで終わらせず、５．や６．のような断り方につなげていくように心がけてください。
