就活SST「アサーションの練習」

就活SST

前回は、非難や苦情を受けてしまった際の対応方法として、「アサーション」について学びました。

今回は、いくつかのシチュエーションで、アサーションを使った対応を練習します。

アサーションの練習

3つのシチュエーションをサンプルに、アサーティブな対応はどのようなものか、利用者さんに考えてもらいました!

場面1

Aさんは上司であるBさんに呼び出されました。

Bさん:「Aさん、困るよ!!作ってもらったこの資料には間違いがあるよ!ちゃんと確認してから、提出してもらわないと困るなぁ!!」

しかし、上司の差し出してきた資料はAさんが作ったものではありませんでした。身に覚えのないことであるにもかかわらず、上司はカンカンに怒っています。

身に覚えがないことで叱られる、というのは非常に理不尽で腹立たしい状況ではありますが、自分じゃない!ということを一方的に強く伝えてしまうのは得策ではありません。

だからといって、ただ謝り、自分のせいだと受け入れてしまっては、後々までもやもやを引きずってしまうことでしょう。

自分が作ったものではないということは伝えつつも、上司の怒りを汲み取り、協力を申し出るなどといった対処が考えられます。

場面2

Aさんは月に1回受診をしています。気分の落ち込みがあって通院を始めました。

しかし、3か月以上体調の変化を感じません。

主治医に薬のことや生活のこと等、聞きたいことはあるのですが、診察時間は決まっており、なかなか満足に相談できていません。

今も診察が終わろうとしています。

不安な状況ですし、色々と確認したいところですが、主治医の状況を考えずに診察時間をオーバーして自分の確認を優先するのは好ましくありません。

だからといって、何も聞かずにいれば、状況は好転しませんし、不信感が強まっていってしまうかもしれません。

次回の診察で時間を長めにとれないか相談したり、あるいは相談のために追加で受診日を作ってもらうなど、相手の事情も鑑みた提案ができると良いですね。

場面3

Aさんはリスタートに通っています。友人が出来てからは喫茶店に立ち寄るため、帰りが遅くなることが増えました。

それを母親は快く思っていません。今日も帰りが遅くなってしまい、母親はカンカンに怒っています。

Aさんとしては友人との付き合いも大事にしたいと考えています。

ここで母が怒っているのは、「心配」が原因と考えられます。

友人との付き合いも大事にしたい、という気持ちは大切なものですが、そのために心配をかけ続けるのも避けたいところですね。

遅くなる時には連絡を入れるようにするなど、お互いにとって良い解決策を話し合いましょう。

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