就活SST「選択理論を実践する」
新聞読解「日本人は旅をやめたのか」
以下、記事の要約です。
インバウンドが新型コロナ前の水準を超え過去最高を更新した。
その半面、日本人の旅がさえない。
海外渡航者はコロナ前の6割程度にとどまり、国内の宿泊旅行も前年割れが続く。
このテーマについての利用者さんの意見
- 3連休以上は休みを取りづらい
- 海外の魅力が感じられない
- 現地での移動が困難
- お金もかかるし治安も良くない
今後は若者に対しての海外旅行支援があると良いですね!
就活SST
前回は、ここまでの話を「10の原理」としてまとめて振り返りをしました。
今回は、サンプルのシチュエーションにおいて、選択理論を使ってどのように考えるか、実践してみます。
Case:先輩が結果を独り占めしてしまう。
状況
Aさんは、入社2年目で営業企画部で働いています。Aさんには、5年目の先輩であるSさんがいます。
最近Aさんは、少しやる気を失ってしまっています。なぜなら、自分の考えた企画やアイデアを、Sさんが全部自分の発案のようにして上司に披露していると感じているからです。
つい最近も、「この前、Aと話していたら、面白いことを言うので、これはちゃんと形にしたらよくなると思って、考えてみたら、結構よい企画になったので見てもらえませんか」と、Sさんが上司に提案してしまいました。
それについてAさんが抗議したところ、Sさんは、「盗んだなんて人聞きの悪いことを言うなよ。参考にはしたけれど、君のアイデアのままじゃ形にならないんだ。なくなるはずのものが良い企画になって通ったんだから、むしろ感謝しろよ」という調子であり、上司も誰が発案したかというのはあまり気にしている様子ではありませんでした。
最近のAさんは、良くないと思いながらも、自分のアイデアを言わず、自分の中でため込むようになってしまっています。
あなたがAさんだとしたら、問題解決のため、選択理論の考え方を使ってどんな行動を起こしますか?
理由も併せて考えてみてください。
ポイントは以下の3点です。
①:Aさんの満たされていない欲求を把握すること
②:欲求が満たされていない原因を考えること
③:「コントロールできること」「コントロールできないこと」を区分すること
選択理論で考える
まず、Aさんの満たされていない欲求を考えてみます。
Aさんは、仕事の成果を横取りされたと感じていることから、「誰かに認められたい」「価値を生み出したい」といった、”力の欲求”が満たされていないと考えられます。
続いて、欲求が満たされていない原因を考えてみましょう。
欲求が満たされないのは、Sさんが全部自分の発案のようにして上司に披露しているから・・・と言いたくなるところですが、ここは注意が必要なポイントです。
確かに、AさんがSさんの行いを不満に思っているのは確かなのですが、ここに注目してしまうと、コントロールのできない相手を変えようとする「外的コントロール」の考え方になってしまいます。
では、Sさんの行動という”情報”によって、Aさんに起きていることは何でしょうか。
こう考えてみると、欲求が満たされない原因が、「自分のアイデアが認められないと感じている」ことにあることが見えてきます。
最後に、コントロールできることは自分の行動、コントロールできないことは、Sさんや、上司の行動です。
これらを踏まえて選ぶ行動の例として、例えば自分から上司に直接提案してみるというものがあります。
直接提案をして上司に受け入れられるのであれば、Sさんに取られたと感じることもなく、力の欲求を満たすことができるでしょう。
一方で、もしも直接の提案が受け入れられないのであれば、Sさんの言っていた「君のアイデアのままじゃ形にならない」という言葉にも一理あったのかもしれません。
そうならそうで、例えば「自分からSさんに企画の建てかたについてアドバイスをお願いしてみる」など、次の行動が選べるようになります。