感情的で移り気なパーソナリティ障害B群。細かい分類と特徴

感情的で移り気なことが多い、パーソナリティ障害B群。今日はB群の細かい分類と特徴を見ていくよ!

演技性パーソナリティ障害

女性に多いパーソナリティ障害だよ。
注目や関心を集める、派手な外見、大げさな行動が、演技性パーソナリティ障害の大きな特徴だよ。
気を引くために体調不良を大げさに訴えるなど、演技的な感情表現をすることも多いみたいだね。
そう。また、基本的には外交的だけど外見を気にしすぎることもあるよ。
そして内面が希薄で、アイディンティティの確立が低いことが多いんだ。
表現力があって社交的だから友達はできやすいけど、だいたいは表面的な付き合いで終わってしまう、ということだね。
そういうこと。
同じく、不適切な性的挑発・誘惑的な格好をすることで他者の関心をひこうとすることもあるよ。
他の人からの注目が、アイディンティティの基準となるみたいだね。
そう。自分が話の中心じゃないと楽しくない、必要以上に自分を大きく見せるための虚言なども、演技性パーソナリティ障害ではよく見られるよ。

自己愛性パーソナリティ障害

自己愛性パーソナリティ障害は男性に多くて、周囲の人々を軽視していること、傲慢・尊大な態度をとることが大きな特徴だよ。
自分の価値や重要性を過大評価したり、優越感や称賛を得ることを求めたり、自分が秀でているのは当然、という考えを持っているんだよね。
そう。自分は周囲より優れている、という思い込みから、他人は自分に嫉妬している、などと人を疑うこともあるよ。
ほかにも、自分は秀でていて何でも思い通りだ、と他人を利用することもあるみたいだね。
うん。一方、失敗や敗北、批判などの他人からの否定的反応には極端に敏感
高い自己評価を満たせないと、突然怒り出したり、抑うつ症状が出たり、自傷行為に及ぶこともあるよ。
周りの人からは、自己中心的な人、傲慢、利己主義と評価されることが多そうだ。

反社会性パーソナリティ障害

こちらも、男性に多いよ。男性のほうが、女性の6倍の発症率なんだ。
特徴としては、反社会的な行動をする、というところ。
社会的なルールや、他の人の権利や感情を無視してしまうんだよね。
そういうこと。このため人に対して不誠実で、自分がほしいものを手に入れるために他人を利用することもしばしばあるよ。
自分の行動の先のことを考えない向こう見ずな行動など、自分の行動への責任がなく、衝動的なんだよね。
そう。他の人に迷惑をかけたり危害を加えたりしても、後悔したり反省したりということがないんだ。
怒ったり罰したりということでは効果がないよね。判断したり慎重になったりという能力は身につかないね。
そうだね。逆に、非感情的で極端な世界観が本人の中で固まってしまうよ。
失敗しても、配偶者や親、社会人としての責任を自覚できず、住居や職を転々とすることも多そうだ。
うん。他にもこらえ性がなく、不満があると敵意を持ってしまって、暴力をふるってしまう傾向も強いよ。
結果、アルコールや薬物への依存、逸脱した行動、規律ない行動などで、逮捕されてしまうこともあるみたいだ。

境界性パーソナリティ障害

境界性パーソナリティ障害は、パーソナリティ障害のなかで最も多いとされていて、女性の発症が多いよ。
感情が不安定だったり、対人関係が安定していないこと、衝動的に行動してしまったり、というのが特徴だったね。
そう。「境界」というのは、怒りを感じやすいなどの「神経症」と、現実を正しく認識できない「統合失調症」との境目であることを指しているよ。
神経症的な側面から、感情が過敏で、気分の波が激しい、極端、怒りが抑えられない、などの症状があるんだよね。
うん。自分と他人との関係性の把握が不安定なものだったり、強いストレスを感じたときに一時的に記憶がなくなるなどの精神症状が出ることもあるんだ。
なるほど、感情などが不安定で、対人関係も安定しなくなってきそうだね。
そう。絶賛していた人に急にひどい扱いをしたり、感情や反応が両極端だったり、見捨てられるなどの妄想から嫌われないための異常な努力をしたり、ということもあるよ。
突然の両極端な反応というところで、自傷行為、依存症、万引き、過食などをしてしまう可能性も高いね。
そうだね。治療を進めていくと、そういった症状はかなり軽減するけど、その後の対人面は安定しないことが多いみたい。

 

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