紹介!コミュニケーションのテクニック ①

就労移行支援事業所 リスタート では、毎週月曜日にワークショップを、火曜日にはコミュニケーションプログラムをやっています。

これらは、社会で生きていく上で避けて通れない「対人関係」を円滑にするため、「コミュニケーションに慣れる」ことを目的としたプログラムです。

ここでは、良好な人間関係を築いていくために気を付けたいコミュニケーションのテクニックを紹介していきます。

「例え」をうまく使う

誰かに何かを説明するとき、「例え」を使っていますか?

実は、なにかに例えるということは、イメージの共有のために非常に重要なスキルなのです。

当たり前の話ですが、人はそれぞれ違う経験をし、違う人生を持っています。

「理解度」や「価値観」は、そういった経験の影響を強く受けるために、同じ説明を受けてもイメージするものは人によって違います。

「例え」には、そんなバラバラのイメージを1つにまとめる効果があります。

ではさっそく、”例えば”の話をしましょう。

コミュニケーションのことを、「会話のキャッチボール」なんて言うことがありますよね。

実際に会話をする時にボールを投げ合うわけではないので、これはもちろん「例え」です。

キャッチボールという遊びは、相手の投げたボールを「受け止め」、それを相手に「投げ返す」ことで成立しますよね。

なので、「会話をするときは、キャッチボールのように、相手の話を受け止めてから相手に自分の意見を返すことが大切です」といえば、ただ「相手の話を受け止めてから意見を言いましょう」というよりもイメージしやすく、誤解なく伝えることができるのです。

意見を伝えたい時は、「聴く」&「提案」!

先ほどのキャッチボールの例について、もう少し詳しく話したいと思います。

「自己主張ができる人」と聞いて、果たしてどのような人をイメージするでしょうか。

以下の2つの文を比べてみてください。

①「~~ということですね。おっしゃることはわかりますが、そうは言っても〇〇なのではないでしょうか」
②「~~ということですね。私としましては○○と考えているのですが、いかがでしょうか」

これらの文は、いずれも相手の話を聞いたうえで、自分の意見を伝えています。

しかし、会話が「キャッチボール」になっているのは、実は②だけなのです。

①の文に含まれている、「おっしゃることはわかりますが」や「そうは言っても」という言葉は、否定批判のニュアンスを含んでいます。

これでは、相手のボールを「受け止め」「投げ返す」キャッチボールではなく、「避けて」「ぶつける」ドッヂボールになってしまいます。

相手の話を否定せずに受け止めることで、初めて建設的な議論ができるのです。

他にも、「こういうときは、普通〇〇しますよね?」なんて言い方も、攻撃的で、相手の考えを否定する言い方です。

自分にとっては「普通」のことであっても、違う経験、違う人生を持つ相手にとっても「普通」とは限らないのです。

特に、自分の意見を伝えたい時には、自分と違う考えを持つ相手のことを否定してしまいがちです。

まずは相手の話を否定せずに「聴き」、その上で自分の意見を「提案」するように心がけましょう。

 

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