紹介!コミュニケーションのテクニック ⑥ ~相手に「聴いていること」を伝える~

就労移行支援事業所 リスタート では、毎週月曜日にワークショップを、火曜日にはコミュニケーションプログラムをやっています。

これらは、社会で生きていく上で避けて通れない「対人関係」を円滑にするため、「コミュニケーションに慣れる」ことを目的としたプログラムです。

ここでは、良好な人間関係を築いていくために気を付けたいコミュニケーションのテクニックを紹介していきます。

“うなずき”を活用する

前回、コミュニケーションで重要なことは、自分がどう伝えるかということだけでなく、しっかりと話を聴くことであると話しました。

しかし、ちゃんと聴いているつもりで合っても、それが相手に伝わらなければ意味がありません。

相手に話を聴いていることを伝えるために重要なのは「うなずき」です。

例えば、こんなことを言われたとしましょう。

「この前やめた会社は本当に酷かったよ!周りにいるのはダメなやつばかりだし、最悪の会社だった!」

返事をしようにも、相手を否定するのも良くないけれど、知らない人の悪口に同意するのも・・・なんて困ってしまうのではないでしょうか。

このように返答に困ってしまうときには、うなずきによって場を繋ぐことができます。

うなずきは、自分の意見は伝えずに、相手に話を聴いていることを伝えることのできる手段です。

話に合わせて表情を変えつつあいづちを打てれば相手も安心します。

自慢話などであれば、笑顔でうなずきつつ、「そうなんですね」などと答えてみてはどうでしょうか。

また、深刻な悩みを打ち明けられた場合など、とっさに言葉が浮かばないような場面では、真面目な顔でゆっくりとうなずきつつ、「そうなんだ」などとあいづちを打ってあげてください。

かける言葉が出てこなかったとしても、しっかり相手の話を受け止めているのだ、ということを伝えるのが重要です。

反論があってもまずは理解したことを伝える

相手と意見がぶつかった時には、自分の意見を主張したくなるものです。

しかし、相手の意見を受け止めずに自分の意見だけ伝えても、相手は納得できません。

こんな場面を想像してみてください。

あなたは、急に上が決めた事柄を、相手に提案しました。

すると相手から、「今更そんなことを言われても困るよ!どうして相談してくれなかったの!」と言われてしまいました。

板挟みになって辛い状況ですが、ここで「仕方ないじゃないですか!そうはいっても、急に決まったことなんですから・・・!」なんて伝えてしまえば、話は平行線です。

このようなときは、相手の「わかって欲しいと思っている事柄」や「心情」を、まずは一度受け止めましょう。

「事前に相談ができずすみません。今の結論に至るまでにも苦労があったことと思います」

などと伝えれば、相手側も「自分の事情や気持ちをわかってくれている」と感じます。

このように、ただ自分の伝えたいことだけを伝えるのではなく、相手の話を聴き、それを受け止めていると伝えることが、信頼につながるのです。

 

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