不安から自分を解放してあげる処方箋 ~その33 敵を作りやすい人~

知らないうちに戦おうとしてしまう自分

  • 頑張って成績上位者にならないといけない。
    そのように育てられてきた。
  • 周りよりも評価されたい。仕事も勉強も。
  • 自分の弱点を指摘されると、その人のことを嫌いになってしまう。
  • 反論があると、言い負かそうと思う。
    言い負かすことができたら自分のほうが強いという証明になる。
頑張って1位になろう、って思うことって、大切なモチベーションだと思うんだ。
そのことがいけないことなの?
これはモチベーションならいいんだけど、「何が何でも」「負けちゃいけない」って思うと、周りを全部敵だと思っちゃって、ストレスになるどころか周りからの評価も下がっちゃうかも。

無意識のうちに「戦おう」「敵だ」と思ってしまう!

「戦い」の意識があなたに起こった理由

受験戦争、就職戦争といった言葉は聞いたことがあるでしょう。

出来るだけ良い成績をとるように頑張る。

評価してもらえるように先生・上司によい態度をとる。

周囲は頑張っていないように見えることもある。

自分はそんな周囲に負けてはいけない。

そんな風に感じたことはありませんか?

そのように家庭・教師側が吹聴したのかもしれません。

自分で「周りに負けちゃいけない」と自分を鼓舞していたのかもしれません。

誰かと競うこと、上を目指すことはモチベーションになるのですから、これは間違いではないのです。

意識していないうちに「戦おうとする」

戦争でも何でも、争いは「勝利」「敗北」のどちらかの結果がかならず発生します。

しかし、自然と「誰とでも」「何とでも」「いつでも」競おうとしてしまう人がいます。

この人に負けてはいけない、今休んでいてはいけない。

このように全て「戦い」と捉え、相手を負かそうとしたり、蹴落としたり見下したりというのは、それしか方法を知らないからです。

人間関係でも、反論されたら言い負かそうとしたり、弱点を指摘されたら倍返ししようとしたり。

人の優れている点をねたみ、自分の方が優れていると主張したり。

これは「負ける自分」を周囲によって作り出されていたからかもしれません。

子供の頃、何かをやりたいと言ったら「失敗するのが見える」「どうせできない」と否定されてしまったことはありませんか?

この仕事に就きたい、この学校に行きたいと言ったら「それで食べていく実力があるのか」「将来の保証はない」と切り捨てられたことはありませんか?

「そもそも自分には実力がない」と思い込まされることもあるのです。

自分の力で挑戦し、自分の力で勝利したり、力が及ばなかったり、という経験ができなかったのではないでしょうか。

否定を「全否定」「敵」と認識してしまう心理

結果がどうなるにしろ、挑戦してみることには価値があります。

自分が望む方向に”努力をする”ためのパワーと、”叶える”ためのパワーは誰にでも備わっていて、可能性は自分次第。

だから「お前にはできない」などと言われたとしても、真に受けることはなく、自分の目指す方向に向かっていきたいものです。

実際相手は、「お前にはできない」と否定することで、あなたを負かそうと、従わせようとしていただけです。

真に受ける必要はそもそもないし、その姿勢を真似る必要もないのです。

しかし、戦おうとしてしまう人は、反論されたら言い返す、弱点を指摘されたら相手を嫌う・攻撃しようとします。

妬み、負かしてやろうと弱点を探ろうとするのです。

「戦おう」としてしまうと、あなたに親身になってくれる味方ですら、自分で敵へと作り変えてしまうのです。

なるほど・・・
モチベーションなだけなら、ってそういうことだったんだね。
こうして知らぬ間に自分で敵を作っているということは、それは「嫌われている」「息苦しい」という環境を自分で生み出しているということにもなるよね。

 

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