紹介!コミュニケーションのテクニック ⑫ ~相手から話を引き出したいときは~

紹介!コミュニケーションのテクニック

就労移行支援事業所 リスタート では、毎週月曜日にワークショップを、火曜日にはコミュニケーションプログラムをやっています。

これらは、社会で生きていく上で避けて通れない「対人関係」を円滑にするため、「コミュニケーションに慣れる」ことを目的としたプログラムです。

ここでは、良好な人間関係を築いていくために気を付けたいコミュニケーションのテクニックを紹介していきます。

事例を出す

今回は、相手から話を引き出したいときのテクニックを紹介していきたいと思います。

まず最初に上げられるのはこちらから事例を出す、というテクニックです。

質問に答えるとき、何を聞かれているのかがわからないと、上手く答えることができません。

そのために、何を言えばいいかわからず口をつぐんでしまったり、抽象的な回答になってしまうのです。

具体的な回答をもらうためには、こちらから”例えば”を出すことで、相手は答えやすくなります。

事例を出すときの例を、ステップに分けて紹介します。

1:テーマを伝える

「部下とのコミュニケーションについて、困っていることはありませんか?」

2:事例をあげる

「『どうしかればパワハラにならないか』『自分と違う価値観を持つ部下にどう接すればいいか』など、何か思い当たることはありませんか?」

3:相手からの発言に対し提案する

上記の2ステップまでで、相手からは「そういえば・・・」と具体的な話が引き出せるのではないかと思います。

それをヒアリングすることで、こちらからも相手のニーズに沿った返答や提案ができるようになるはずです。

聞きにくいことは「さしつかえなければ」

お願いしづらいことを頼むときや、デリケートなことに触れてしまうときに使えるのが、「さしつかえなければ」という言葉です。

このフレーズには、「もしできれば」というニュアンスが含まれています。

相手が言いづらいことを聞くときに注意しなければいけないのが、強引に聞き出していると感じられないようにすることです。

そのように感じられてしまうと、相手は一層口を閉ざしてしまい、こちらへの印象も悪くなってしまいます。

「さしつかえなければ、おおよその予算を教えていただけませんでしょうか」
「さしつかえなければ、採用に至らなかった理由をお聞かせいただけないでしょうか」

このように、したくなければ断っても良いですよ、というニュアンスを伝えることで、どこまで話すかを相手側が判断できるようになり、回答しやすくなります。

過去に囚われてしまっている相手

「過去にこんなことがなければ」「あのときああしていれば」

このように考えてしまうことは、誰にでもあることだと思います。

しかしときには、相手の考えを聞きたいにも関わらず、このように過去に囚われてしまい、うまく聞き出せないことがあります。

こんなとき、やってはいけないのが「もっと前を向きなさい」や、「どうしてそうなってしまったの?」といった言葉をかけることです。

前を向くようにと命令をしても相手は変わりませんし、理由を問えばますます相手は過去のことに目が向いてしまいます。

このようなときは、「あなたはどうなりたいの?」「どんな状態を目指しているの?」といった質問をすると効果的です。

「なぜ?」ではなく、「どうやって?」に目を向けることができれば、人は無理やりでも未来のことを考えるようになるのです。

 

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