紹介!コミュニケーションのテクニック ⑭ ~相手が間違えているときは~

紹介!コミュニケーションのテクニック

就労移行支援事業所 リスタート では、毎週月曜日にワークショップを、火曜日にはコミュニケーションプログラムをやっています。

これらは、社会で生きていく上で避けて通れない「対人関係」を円滑にするため、「コミュニケーションに慣れる」ことを目的としたプログラムです。

ここでは、良好な人間関係を築いていくために気を付けたいコミュニケーションのテクニックを紹介していきます。

相手が間違っているときは

会話の中で、相手が間違えていたり、勘違いをしていると感じる場合があると思います。

そのとき、その間違いをそのままズバリと指摘するのはやめておくことをおすすめします。

なぜなら、たとえそれが本当に間違いや勘違いであったとしても、直接指摘すると相手のプライドを傷つけ、「恥をかかされた」と不快な思いをさせてしまうことになるからです。

理不尽に感じられる話かもしれませんが、コミュニケーションで人間関係を良好に保つためには、相手が間違っていたとしても、直接的に相手を否定するような言い方は望ましくないのです。

このようなときは、間違いを指摘するのではなく、正しく伝え直すだけにとどめると良いでしょう。

また、もしも相手が顧客であった場合などは、「こちらが誤解させずに伝えることができなかった」と捉えることも大切です。

その場合は、「わかりづらい説明になってしまい、失礼いたしました」等と一言付け加えられると良いでしょう。

では、相手が間違っていると感じた時の良い例と悪い例を見ていきましょう。

まずは、悪い例から

例)「それって間違いじゃないですか?」
例)「○○さんが勘違いしていますよね?」
例)「この前とおっしゃっていることが違います」

これらの言い方は、相手の間違いをしてきするもので、非難するニュアンスが含まれてしまっています。

この言い方では、相手の気分を害してしまいますし、その後建設的な話し合いができないかもしれません。

そこで、相手が間違っていると直接言うのでなく、正しく伝え直すようにしてみましょう。

例)
Aさん「この件は、Cさんと共有しておきます」
Bさん「今回の件は、あなたとCさんの間でだけ共有するのではなく、チーム全員で共有するようにしてください」

チームで共有してほしかった情報を、AさんがCさんとだけ共有するのだと思っていた、という例です。
ここで、「違います」や「ちゃんと聞いてください」等とつけると冷たい印象になってしまいますので気を付けてください。

例)
Aさん「この件だけど、ミスがあったよ。今度から気を付けてね」
Bさん「申し訳ありません。1つ確認したいことがあるのですが、~~については私のミスではありませんので、恐れ入りますが今一度確認していただけないでしょうか」

ミスがあったと言われたものの、自分のものではなかったという例です。
していないミスについて責められるのは気分が良くないものですし、ついカチンと来てしまうかもしれませんが、ここで怒りのままに相手を責めるような言い方をしてしまっては、自分の印象が悪くなるだけです。
冷静に、間違えているところだけを正しく伝え直す言い方を意識してください。

例)
Aさん「じゃあ、これについては~~しておいてね」
Bさん「恐れ入ります。確認してもよろしいでしょうか。以前~~とご指示いただきましたが、今回の指示通りにすればよろしいでしょうか?」

以前と食い違う指示を受けた場面の例です。
働く上では、いつも決まったやり方で進められるというわけではなく、このように以前と今回とで違う対応を求められるような場合も起こります。
このようなときに、混乱から「前と違う」ということを相手にそのまま伝えてしまうと、これまた相手を責めるようなニュアンスが含まれてしまうのです。
前回された指示がどのようなものだったのかと、どちらの指示に従えばいいのかを伝え、相手に判断してもらってください。

 

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