繊細で真面目な人のメンタルケア講座 ~本音を言いたい~
適切に相談できれば対人関係上級者
- 「何でも話して」というから相談したら、険悪に。
- 本当の気持ちを伝えられる相手がいない。
- 嘘を言うのははばかられるから、「建て前」を使えない。
嘘はつきたくない、誰に対しても平等に接したい。
だからといって、全ての人に素直に本心を明かすというわけにもいかない。
そんな板挟みも、自分のことをしっかり理解することで解消されます。
適切なタイミングで、適切な相手に相談できれば、対人関係上級者でしょう。
自分を理解して、打ち明ける
まずは自分の気持ちに気付こう
例えばイライラを感じたとき。
イライラするなぁ、と打ち明けたのでは、それは本音・本心ではありません。
感情です。
本心は、「あの人にこういうことをされた。そういうことをされると怒りを感じる」というものです。
本心があるから感情が沸いてきますが、突然「イライラする」と相談をしても、受け入れてもらえないでしょう。
これは家族などでの喧嘩の原因にもなります。
感情だけを訴えないように気を付けましょう。
適当な相手とは
それほど親しくない人に「イライラする」と打ち明けるのと、家族や親友など親しい人に「イライラする」と打ち明けるのとでは、どちらが受け入れてもらえるでしょうか。
考えるまでもなく、親しい人ですね。
本心を打ち明けるには、相手とタイミングが重要です。
笑顔であいさつを交わせる、お互いの人となり・目標・理想を理解している、お互いに信頼関係がある人とでないと、打ち明けても拒絶されてしまうでしょう。
それはあなたの傷にもなります。
相手と気持ちや目標、ほかに趣味など、何か共有できるものがある、親しい家族、親友が、一番深い本音を話せる相手です。
その日知り合ったばかりの人、一緒に働いて間もない相手は、まだ周囲を警戒していたり、この人は本当にいい人なのかと疑っていたりします。
そんな相手に打ち明けるべき本心は、ごく限られていますね。
タイミングと相手が正しいか一度立ち止まってみましょう。
場所・場面ごとの自分
上司や先輩への文句があったとしましょう。
その場で直接文句を言いますか?
そんなことはありませんね。
上司・先輩のいない場所で、気のおける仲間とこっそり話したり。
プライベートの知人や家族に話したり。
こういった対応をとるのが正解でしょう。
これは、偽りの自分、嘘をつく自分というわけではありません。
人間は誰でもその時々に応じて、言葉遣い・対処を変えているのです。
本音が言えないのは、そんな場所・場面にいるからということもあります。
場面ごとの自分、というのがいくつかあるのも当然です。
上司に文句が言えないから、といって、本音を全く言えない、信頼できる相手がゼロ、というわけではないので注意が必要です。