自己分析「人生に影響する禁止令②」
自己分析講座
現在、高田馬場の就労移行支援事業所 リスタートでは、リモートによるプログラムを行っています。
自己分析のプログラムでは、前回から引き続き「禁止令」について考えました。
人生に影響する禁止令
前回、「何もするな」「お前であるな」「子供であるな」という3種類の禁止令を紹介しました。
今回も引き続き、他の禁止令を紹介していきたいと思います。
「成長するな」
前回紹介した「何もするな」に近い禁止令ですが、あちらが「自分で考えて行動すると失敗する」と考えて指示されたことだけやろうとするのに対して、こちらは「何もできない自分であれば全部代わりにやってくれる」という考えになってしまうのが特徴です。
しかしこれは、「自分でやることになったらどうすればいいかわからない」という恐怖の裏返しでもあります。
「誰かに助けてもらわないと、自分ひとりの力では何もできない。だから何もできない自分でいなければいけない」というのがこの禁止令の全貌なのです。
その結果、親から中々自立することができなかったり、誰かに依存していないと落ち着かなくなってしまいます。
「感じるな」
感情を表に出すのが苦手な人や、共感するのが苦手な人が持っている可能性のある禁止令です。
小さいころに、泣く、怒るなどといった感情を表に出しても親が反応を返してくれなかったり、「我慢しろ」と抑え込まれたりしたことで作られることがあります。
「感情を表に出すことを望まれていないんだ」というのが、「何も感じてはならない」という禁止令になってしまうのです。
そのため、実際には感情が浮かんでいるものの、それをうまく自分で理解できなくなってしまい、また人にそれを伝えられなくなってしまうのです。
「考えるな」
親に言われたことに対して自分なりの考えや意見を伝えたところ、「口答えするな」「言われたとおりにしろ」と言われるなど、威圧的に接されていたことで生まれてしまう禁止令です。
言われたことに自分の考えを挟んで受け取ることができなくなってしまうため、論理的に物事を考えたり、冷静に判断するということが難しくなってしまいます。
また、他の人からすればすぐに嘘と分かるようなことであっても信じてしまうために、被害に遭ってしまう場合もあります。
「近寄るな」
小さいころに、親に今日あったことを話したり、自分の気持ちを聞いてもらうと言った経験を持てなかった場合に作られることがある禁止令です。
何か話そうとしても、「忙しいから後にして」とか、「静かにしていて」と言われてしまって話す機会を逃すうちに、「自分のことについて話すことは求められていない」と感じるようになります。
そのため、成長してからも本音やプライベートのことなどを周囲に話すことに不安感や恐怖心があり、抱え込むようになってしまうのです。
何かトラブルがあったり、悩みを抱えていたとしても誰かに相談できず、自分一人が我慢すればいいんだ、と考えてしまうような人は、この禁止令を持っているのかもしれません。