ワンランク上の感情ケア ~その10 「悲しい」「悔しい」の意味~
悲しい、悔しいと感じる意味
- 思うようにいかない、嫌なこと。
- 喪失感が大きくて、何も手につかない。
- 自分への絶望。
- 卒業、就職、昇進、結婚、嬉しいはずなのに手につかない。
うまくいかずに悔しい、と感じたり、
何かを失って悲しい、と感じたり。
嬉しいことでも、時間や熱量との別れから悲しみを感じます。
この感情の意味を考えてみましょう。
もしも視野を広めたいなら
立ち直れない時もある
悲しいことがあったばかりのときは、立ち直ろうとする気力は沸かず、悲しみ続けることしかできません。
そんなとき、必ず視野は狭まっています。
しかしもし少しでも気力が戻ってきたら、ぜひその意味を考えてみてください。
視野を広げることにつながり、潜在能力を引き出してくれるでしょう。
自分を深めてくれるもの
原因が「自分の失敗」だったとき、悲しさや悔しさはかなり大きく、受け入れがたいものでしょう。
しかしそこには、自分の苦手分野、考えの足らなかった部分、改めるべき部分があるということです。
そのことに気が付けたら、あなたは大きく成長できます。
克服すべきものを見つけ、今後その対策ができるでしょう。
得意分野は逆に伸ばすこともできるでしょう。
さらに、そういった自分の理解や苦手分野の克服があれば、未来が変わります。
これまでの自分を見つめなおし、将来につなげることができるのです。
苦手分野だけを考えるのではなく、得意分野と合わせて考えてみましょう。
視野が広くなったあなたなら、これまでこだわっていた考え方だけではなく、新しい考え方ができるようになっているはずです。
新たな目標ができたり、働き方、付き合い方を変えることができたりと、大きな成長の場になるのです。
タイミングがあなたに教えてくれたもの
原因が避けられなかった問題だと思ったとき、悔しさも悲しさも、失った憤りもあるでしょう。
そんなとき、そのときの状況を悔やんでいるだけではなく、事実を見つめてみます。
前触れはありませんでしたか?
表面化した新しい問題はありませんか?
対人関係でも、仕事でも、何か問題が見つかるはずです。
問題があったという事実を見つけることができれば、ショッキングな出来事をただ受け止めるだけではなくなります。
事実があるから、言葉で考えて、再発を防ごうと防衛できるようになるのです。
偶然だったとしても、あなたに何かしらプラスになることを教えてくれている、ということです。
その出来事は、あなたにとって失ったものがどれだけ大切だったか、教えてくれました。
そのタイミングで起きたことで、あなたに何かをすべき時期だと、教えてくれたのかもしれません。
ここまで気づくことができれば、悲しいだけの状況から自然と抜け出しているでしょう。
自分をほめてあげられる体験になる
最後に、依存から抜け出せる体験にもなるということをお話します。
誰かから認めてもらおうと他人基準で生きていると、「○○してもらえなかった」という悲しみ・悔しさがつきまといます。
わかってもらえなかった、認めてもらえなかった、否定された。
そのように感じていたら、その悲しさ・悔しさは、他者からの評価に依存していた部分がある、と気づかせてくれる体験です。
自分なりに頑張ったことをほめてあげましょう。
何もできなかったなどと自分で自分を否定すると、それこそ誰かに認めてもらわなくてはいけなくなり、認めてもらえない悲しさから抜け出せません。
できた部分を一つでも探して、自分を自分で認めてあげましょう。
これで、他者評価に依存する生き方から抜け出せるようになります。
タイミングも事実も、あなたを成長させてくれるチャンスになります。
少しずつ、視野を広げてみましょう。