繊細で真面目な人のメンタルケア講座 ~通院すべき?① うつ症状チェック~
目次
うつかも? と思ったら
近年、精神科の受診率や、メンタル系疾患と診断される人の割合・人数が増えている、という話をよく聞くようになりました。
うつ病、双極性障害、発達障害、睡眠障害・・・
精神系の疾患は様々ですが、実際、うつ・双極性障害と診断されるのは30人に1人といいますから、
あなたの職場や友達、家族、またはあなた自身が精神系の症状を発症していても何もおかしなことではないのです。
今回は、「うつ症状があるかも」と感じている人や、「この人はうつかもしれない」
と周りが思っている場合、
どういった点をチェックすべきなのか考えていきましょう。
下記のような人は要チェックです。
- 自分の落ち込み、「うつかも?」と思うことがある。
- 知人、学校、職場、家族に、「うつかも?」と思われる症状がある人がいる。
- 落ち込んでいる状態が続いている。または、無理している。
メンタル疾患、精神疾患が話題になるにつれ、特徴的な症状についても広く認知されるようになってきました。
しかし実際通院すべきかどうか、通院を促すべきかどうかというのは、素人目にはなかなか判断が難しいものですよね。
通院すべきなのか、するとしたらタイミングはいつなのか、一緒に見ていきましょう。
「うつっぽい」ってどんな状態?
うつっぽい、おちこみがち、と言いますが、通院をすべき症状としてはどんなものが挙げられるでしょうか。
代表的なものは以下のような症状になります。
・落ち込んだ気分がずっと続いている。
・睡眠の質が悪化した。寝てもすぐ目が覚めるなど、睡眠を満足にとれない状態。
・趣味など、本来楽しいと感じられていたものへの興味が薄れたり、楽しめなかったりする。
・学校、会社、バイトがつらく、何度か休んでいる。
判断が難しい理由
落ち込んでしまうことや、眠りが浅くなることは、誰にだってまれに発生することですから、「こんなことでウツだなんて」と思ってしまうこともあるでしょう。
また、趣味が楽しめなくなった、というのも、別のことに集中すべきタイミングではどうにも興味関心がそちらに向かないということも、誰にだって起こること。
学校や会社へ行きたくない、と感じる人も大半であるため、どちらにしても、「こんな症状があるからといって、うつだとは限らない」と思うこともあるでしょう。
もちろん、誰にだってあることですから、落ち込むたび、眠りが浅くなったら毎回精神科へ、というわけにもいかないでしょう。
「もっと寝ていたい」と思うたび、または子供が「学校へ行きたくない」と言うたびにうつだとも判断するわけにもいきません。
しかし、その状態が長く続いている、ということは、うつ症状の可能性があるということです。
うつを疑ったほうがいいレベルとは、どのようなものなのでしょうか?
ではどんなレベルなら通院したほうがいい?
まずは、簡単にできる、2つのチェックをしてみましょう。
代表的な症状にあてはめてチェック
1. ここ一ヶ月で、気分が沈んだり、憂鬱になったりすることが、ほぼ毎日あった。
2. ここ一ヶ月で、本来だったら楽しみだったこと・楽しめたことに、興味がわかなかった・楽しめなかった、ということがほぼ毎日あった。
・・・いかがでしょうか?
この質問の意味:代表的な症状
気分が落ち込んで、ポジティブなことを考えられない・ネガティブ、と言う状態を「抑うつ」状態といいます。
このネガティブな状態がここ一ヶ月、ほぼ毎日続いているのであれば、うつの可能性が高いと言えるでしょう。
また、本来だったら楽しみだったはずなのに興味関心が薄れた、とか、本来だったら楽しかったはずなのに喜びを感じられなかった、というのは、「興味・喜びの喪失」といって、これもうつの代表的な症状です。
こちらも一ヶ月ほぼ毎回、別のことが気になっていたとか、誰かに何かされたとかいう外的要因がないのに続いていたとしたら、やはりうつの可能性が高いと言えます。
そして、どちらにも当てはまるということは、うつを発症している可能性が9割近くにもなります。
うつの可能性があるとはいえ、他の疾患であったり、外的要因がほとんどを占めていたりという場合もあるので、
あてはまったからといって「うつだ」と自己判断をせずに、通院を考えてみましょう。
深刻度をチェック
そして、通院をした方がいいレベルを判断するにあたって、下記のような状態ではないか、確認してみてください。
1. 抑うつ状態、興味・喜びの喪失の状態、一週間前より悪化していますか?
2. 眠りが浅くなったり、すぐ目が覚めてしまったり、睡眠の問題は悪化しましたか?
3. これまで生きてきて、「今が一番辛い」と感じますか?
4. 学校・職場・バイトなどへ行けず、何度か欠席・欠勤をしましたか?
・・・いかがでしたか?
この質問の意味:通院を考える目安に
これらの質問に2つ以上当てはまったら受診したほうがいいと言えるでしょう。
落ち込みの状態、幸せを感じられない状態が、続いているどころか悪化しているとすれば、これは自然には回復する可能性が低いものです。
眠りの問題も同様で、改善していない状態が一ヶ月以上続いているのであれば、通院すべきといえます。
また、休んでしまうほど辛いとか、人生で一番辛い状態などは、これも受診すべきレベルです。
ストレス社会とも言われる現代で、精神的な疾患を抱えている人は少なくないもの。
うつ状態や睡眠障害が悪化してしまうと、もとの状態に戻すのは非常に困難です。
もし「当てはまる」と感じたら、早目に通院して医師に相談したほうがよいといえるでしょう。
※個人差があります。
※通院しても問題がないと診断される場合もあります。