ワンランク上の感情ケア ~その20 とるべき行動がとれない「不安」~
動けなくなってしまうほどの不安
- 老後のことが心配。年金、貯金・・・
- 仕事の不安がいつまでも続く。
- 怒られそう、失敗しそうだと不安になってしまう。
- 焦燥感で何もてにつかない。
- どうしようもない不安を感じるのがストレスになる。
私たち人間は、誰だって不安を感じてしまうものです。
仕事のことなら、うまくいくかどうか、怒られてしまわないだろうか、お客様に断られてしまわないだろうか・・・
勉強のことも、試験はうまくいくだろうか、成績は下がらないだろうか・・・
プライベートだって、老後のこと、ひいては明日のことを考えてどうしようもない不安に襲われてしまうことも。
そんな不安、どこから来ているのでしょうか?
どうしたら不安を感じることなく、ストレスを減らして生きていけるのでしょうか?
そもそも不安って何?
不安を感じてどうしようもなくなる、焦燥感で何も手につかない。
こんな状況はストレスですよね。
対処法がわかっていればどうにか失敗を防げるのに。
対処法がわからない不安、どうして続くのでしょうか?
こんな不安、ありませんか?
仕事がうまくいくだろうか。
期限は守れるだろうか。
上司やお客様から怒られたり、断られたりするのが怖い・・・
苦手な仕事をさせられたらどうしよう・・・
この会社、このままで続いていくのだろうか。クビにならないだろうか。
やったことがない仕事、どうしたらいいだろうか・・・
もしトラブルやクレームが起きたらどうしよう・・・
苦手な人がいる。コミュニケーションは上手くいくだろうか・・・
不安はあげればきりがありませんね。
このような不安は、私たち動物の「アラート」です。
危険を知らせるアラートと似ていて、対処すべきものがあると直感しているために起こります。
怒りとも似ている?
”怒り”というのは、「自分の大事なものが侵害される危険性」を知らせてくれるアラートです。
動物であれば、住居や家族が侵害される危険があるため、怒りのエネルギーで敵を排除する必要があります。
”恐れ”というものも似ていて、「自分や周囲が侵害される可能性が存在しているが、どうしたらいいかわからない」という感情です。
例えば、排除できそうもない敵が周囲にいる状況で感じるのが「恐れ」ですね。
「恐れ」「恐怖」があるから、身の回りを守れる方法はないか、考えることができます。
対して不安というのは、「傷つく可能性があるかもしれない」という予期です。
人間は動物から進化して、目の前の状況だけでなく、未来のことを考えられるようになりました。
目の前の状況が危険であれば「怒り」のエネルギーで排除しようとするか、「恐れ」を感じ対処しようとします。
さらに未来の失敗・侵害を予測し、何か対処をしようとするのが「不安」です。
普段「怒り」「不安」と聞くとネガティブなもののようにしか見えませんが、実は自分や大切なものをまもるための生物の本能なのです。
不安を感じる理由
先ほども紹介したように、不安というのは本能で感じているもの。
「危機がある」という明確な意識ではなくて、「危険な可能性がある」というアラートですので、必ず対処方法があって確実に解決できる、というわけでもないのです。
いうなれば「どうなるか不明だから」対処が必要、と考えている状態です。
この「どうなるか不明」というのが、不安の鍵になります。
相手の反応はどうだろうか。
上司の機嫌は悪くないだろうか。
友達のメールがそっけない気がするが、何か悪いことを言ってしまっただろうか。
こういった不安・悩みは、どうしたらよいか、どうなるかがわからないという「不明」が原因です。
逆に言えば「不明」なことがわかれば不安は解決に近づけることができます。
ステップを追って解決策を探していきましょう。