ワンランク上の感情ケア ~その23 「わからない」不安で動けないときは~
嫌われたかも。怒られるかも。不安で動けないときに
- 老後のことが心配。年金、貯金・・・
- 仕事の不安がいつまでも続く。
- 怒られそう、失敗しそうだと不安になってしまう。
- 焦燥感で何もてにつかない。
- どうしようもない不安を感じるのがストレスになる。
誰にだって不安はあるもの。
ミスして怒られてしまうこと、会話中の沈黙、自分の老後・・・
不安の種は、生きている限りなくなりません。
誰にだってあるものなのです。
でも、不安だって必要な感情。
未来に起こるかもしれないアクシデントを想定して、「対処しなきゃ」とアラートを鳴らしてくれているのです。
だから、不安になりやすい人ほど、アクシデントを想定できる能力が高くて、ちゃんと将来を考えられているということでもあります。
しかし、不安というのは感じれば感じるほど、何から手を付けたらよいのか、どれもうまくいかないのではないかと考えこみ、動く気力を失わせてしまうもの。
今回は、もし未来を想定した結果不安になり、動けなくなってしまった、という人のためのワークを紹介します。
考えこんでしまう人へ
色々考えこんでしまう、ということは、それだけ将来に不安がある、それだけ予測できている、ということ。
予測した不安に対して、もしすぐ対処できていれば、不安なんてすぐ解消しています。
しかし、不安に対してできること、対処方法を知らないから、抱え込んだままでになってしまうのです。
ここで紹介したいのは、不安を解消した自分をイメージする、というテクニック。
イメージでは不安自体は解消できません。
「将来が安定した」「解消された」と実感するまで消えないものです。
しかしこの”抱え込んで動けない”ままでは、対処法があっても動けません。
まずは、不安が解消されすっきりした自分をイメージすることで、具体的な対処法をとれるよう精神面の回復をはかります。
まずはサイズダウン
失敗しそう。
怒られそう。
その原点からの解決は難しいので、できる小さなことを探します。
失敗が不安ならば、まずはひとつ、できることを見つけます。
仕事の流れを整理する、準備するものリストを作る、といったところからスタートです。
対人関係が心配なときも、今できることをリストアップします。
ただ、仕事でも対人関係でも、解消のしようのないものもあります。
相手の気持ちや、何が起こるか、といったものです。
「うまくいくだろうか」「嫌われていないだろうか」は、実際その場面になるまで、もしくは相手に聞くまで答えはわかりません。
これらの不安は解消はできませんが、不安にとらわれている自分を解放してあげることは可能です。
どうしても自力で解決できないことは世の中にはたくさんあるので、まずは少しでも良い方向に進むため、動けない自分を解放してあげましょう。
そのために、できる小さなことを探すのです。
どうしても自力で答えを出せないものもある、とわりきって、今できることを探してみましょう。
すっきりした自分をイメージできるか
そして、リストアップした行動を実際にしている自分をイメージしてみてください。
仕事の流れを整理できたら、幾分か気が楽になるだろう。
準備するものリストができれば、一安心できるだろう。
・・・といったように、作業を終えた後の自分をイメージしましょう。
一安心できるだろう、というイメージが大切です。
そして、ひと呼吸ついたら余裕を持てて、好きなことをしてもよいと自分に言い聞かせましょう。
これをやり終えたら気が楽になるだろうから、美味しいものでも食べに行こう。
一通りやったら、趣味のゲームを始めてもよいだろう。
・・・といった具合で、まずはできることをひとつ探すところから始め、安心した自分に報酬を与えるところまでイメージします。
小さなことでも大丈夫。
達成できた自分をイメージする、ということが大切です。
そのイメージだけで、必ず少し気分が楽になっているはず。
そうすれば、実際に行動にうつすこと、本題に手をつけることもできるようになっていきます。