ビジネス実務マナーチェック!…⑧
「ビジネスマナー」は、社会人が企業で働くうえで必要とされるマナーの総称。
相手に対して「不快な思いをさせない」「迷惑をかけない」ために必要不可欠なビジネスマナー。
あなたはどのくらい知っていますか?
リス太くんと一緒に「ビジネス実務マナーチェック!」で問題を解きながら、ビジネスマナーを身に着けていきましょう!
ケース① 初めての会議出席
…あれっ?
K君は、初めて会議に出席することになりました。
そこで先輩から注意することをいくつか教えてもらいました。
次の5つの中から、不適当と思われるののをひとつ選びましょう。
- 意見を求められて特に言うことがないときは、今考えているのであとで指名してほしいと言うこと。
- 分からないことがあったら発言があるまで待ち、進行役に許可を得てから質問すること。
- 事前に会議資料が配られたら、よく読んで意見をまとめておくこと。
- やむを得ず途中で退席するときは、あらかじめ進行役に伝え、静かに退席すること。
- 特に席を指定されていない場合は、会議室の入口に一番近い席に座ること。
ケース② 仕事は慣れた?
「仕事は慣れたかな?」
って聞かれたんだ。
それでみんなそれぞれ答えたんだけど、係長が困った顔した人がいたんだ。
K君の同期5人は、係長から「仕事は慣れたか?」と聞かれ、それぞれ以下のように答えました。
5人の中から不適当な答えをしたと思われる人をひとり選びましょう。
A男:「ありがとうございます。徐々にではありますが…。」
B子:「はい。最近では仕事の楽しさを感じられるようになりました」
C子:「失敗ばかりで、皆さんにはご迷惑の書けどおしです」
D男:「まだ責任ある仕事をしていないので、何とも言えません」
E子:「まだ全然慣れません。特に電話応対は緊張してしまいます」
回答・解説
A.意見を求められて特に言うことがないときは、今考えているのであとで指名してほしいと言うこと。:NG
議論には論点があり、論点は移動します。意見を求められたのは、そのときの論点についてだから、そのときに意見を言わなければいけません。あとでは論点が移動してしまっているので、「あとで指名してほしい」などと言うのは見当違いで不適当ということになります。
B.分からないことがあったら発言があるまで待ち、進行役に許可を得てから質問すること。:YES
議題について分からない発言があったら流さず質問することは大事です。しかし、質問のタイミングは話の腰を折ることがないよう、ひとつの発言が終わり、進行役に許可を得て質問をするのがマナーです。
C.事前に会議資料が配られたら、よく読んで意見をまとめておくこと。:YES
事前に資料が配布されたなら、その会議がどのような目的で開催されるのか、どのような議案なのかを把握することが大事です。そして、事前に疑問、意見、提案などを考えておくことで、スムーズに会議が進行されます。
D.やむを得ず途中で退席するときは、あらかじめ進行役に伝え、静かに退席すること。:YES
会議に出席する前にお手洗いなどの個人的な用事は済ませておくこともマナーのひとつ。社会人になって、真剣な話し合いをしている会議中に「すみません、トイレに行ってもいいですか?」というひとことは話の腰を折るマナー違反。仕事などでどうしても退席しなければならない場合は、会議前にその旨を進行役へ伝えた上で、時間になったら静かに退席します。
E.特に席を指定されていない場合は、会議室の入口に一番近い席に座ること。:YES
会議の際にも「上座」「下座」があります。基本となるのは入口です。入口から一番遠い席が「上座」、一番近い席が「下座」となります。K君は新人なので、入口から一番近い「下座」に座るのが適当となります。
よって、【A】が不適当
仕事は慣れたか?というのは、新人に対する上司のお愛想(機嫌をとるための言葉のひとつ)のようなもの。新人としては素直に感想を話すのがスマートな対応と言えます。入社して間もない新人に責任ある仕事をさせるはずはなく、責任ある仕事をしていない、などは見当違いの答えで不適当と言えます。