ビジネス実務マナーチェック!…⑫
「ビジネスマナー」は、社会人が企業で働くうえで必要とされるマナーの総称。
相手に対して「不快な思いをさせない」「迷惑をかけない」ために必要不可欠なビジネスマナー。
あなたはどのくらい知っていますか?
リス太くんと一緒に「ビジネス実務マナーチェック!」で問題を解きながら、ビジネスマナーを身に着けていきましょう!
ケース① 書きかけのメール
書きかけのメールを間違って送っちゃったよ!
えーっと、これでいいかな…。
K君は、書きかけのメールを誤って送ってしまいました。
次は、K君が送ろうとしたお詫びのメールの本文を区切ったものです。
中から、不適当な文章をひとつ選びましょう。
- 先ほどお送りしたメールは、途中で誤って送信してしまったものです。
- 大変失礼いたしました。
- あらためてメールを送信いたします。
- 先ほどのメールは送り返していただけませんでしょうか。
- 今後は十分注意いたします。
ケース② 取引先の人への言葉づかい
ボク、何かおかしな言葉づかいしたかなぁ。
K君は、資料を取りに来た取引先のお客様の対応をしました。
次の中から、不適当と思われる言葉づかいををひとつ選びましょう。
- あさってまでに返事をもらえないか、を
「あさってまでにお返事を頂けませんでしょうか」 - 資料を見て検討してくれないか、を
「資料をご覧の上、ご検討くださいませんでしょうか」 - 今、何と言ったのか、を
「今、なんと申されましたでしょうか」 - 上司に確認しないと答えられない、を
「上の者に確認いたしませんとお答えできかねます」 - 急ぐなら今から納品に行くがどうか、を
「お急ぎでした今からご納品に伺いますが、いかかでしょうか」
ケース③ ファックスの送り方
忘れないようにメモしておこうと思って。
K君は、ファックスを送信する時の注意事項を先輩から教えてもらいました。
次の5つの中から、不適当と思われるものをひとつ選びましょう。
- 急いで見てもらいたい時は、送信したことを電話で伝える。
- 受信者名、送信者名、件名、送信枚数などを書いた送信状を付ける。
- 秘扱いの文章は、原則として送信しない。
- 同一文書を不特定多数の相手に一斉に送信する時は、受信者名の欄は「お客様各位」にする。
- 数枚の文章を送った時は、送信後、電話をして、抜けがないかを確認してもらう。
回答・解説
誤って送ってしまったメールは、謝罪して削除してもらえばよいこと。送り返してもらう意味がないため、Dが不適当ということになります。
「申されました」の「申され(る)」が不適当。「申さ(申す)」は、自分が言うことをへりくだった言い方。この場合、相手が言ったのだから、「今、なんとおっしゃいましたか」が適当ということになります。
A.急いで見てもらいたい時は、送信したことを電話で伝える。:YES
電話をかけることで、ファックスが届いたかを確認できるほか、万が一、送信エラーがあった場合にも、すぐに対応できます。「先ほどファックスをお送りしましたが、届きましたでしょうか?」と確認しましょう。
B.受信者名、送信者名、件名、送信枚数などを書いた送信状を付ける。:YES
ファックスを送信する時には、必要な情報を相手に届けるため、送付状を添付するのがマナーです。不特定多数の人が働く職場では、ファックスの受信に気づいた人が手に取り、受信者名に書かれた担当者に渡すことがあります。社内の誰に、どんな用件で送られてきたかが分からないと、書類が手元に届くまで時間がかかったり、廃棄されてしまう恐れがあります。ファックスには必ず送付状をつけましょう。
C.秘扱いの文章は、原則として送信しない。:YES
ファックスは書類を見て欲しい人だけが受け取るとは限りません。送信相手が外出していたり、席を外している場合は、社内の多くの人の目に触れる可能性があります。また、送信先を誤ってしまう事も考えられます。機密情報などは、直接手渡すか、メールなどで送信しましょう。ファックスは、公開されても問題ない文章を送る時のみ利用します。
D.同一文書を不特定多数の相手に一斉に送信する時は、受信者名の欄は「お客様各位」にする。:YES
「各位」は、「皆様」や「皆様方」という意味。大勢の人を対象にしていながら、その一人一人を敬っている表現になります。本来なら「○○様、□□様、△△様…」と書くべきですが、不特定多数の人を記載するのは困難です。「各位」は「皆様」という表現より、より丁寧になるためビジネスシーンで多く使われる言葉です。複数の人に宛ててのメール、案内状などにも使えます。あくまでも大勢に対して使う言葉なので、個人に対しては使用しません。
E.数枚の文章を送った時は、送信後、電話をして、抜けがないかを確認してもらう。:NG
ファックスを送信する時は、送信枚数などを書いた送付状を付けます。その送付状を見れば相手は抜けがないかが分かるのだから、わざわざ電話をして確認してもらうのは無駄なこと。よって不適当と言えます。
よって、【E】が不適当