ワークショップ「自分が店を出すなら」/自己分析「スキーマを見つける」

ワークショップ「自分が店を出すなら」

ワークショップは、意見に対して質問をすることにクローズアップした訓練になっています。

発表者の発表に対して他の利用者さんが質問をし、それに回答していくことで、意見を作るときに欠けていた視点を見つけたり、改善点を見つけていくことができます。

また、質問を考えながら他の人の発表を聴くこと自体も、話を聞くことや疑問点を確認することの練習になりますよ。

今回のテーマは「自分が店を出すなら」です。

もしも、自分の店を持つことができるとしたら?

下準備やそのための費用については考えず、どんな店を出したいか、それはなぜか?

考えてもらいました。

このテーマについての利用者さんの意見

  • 厳選した紅茶がメインのカフェ
  • 栄養のある野菜を使ったピリチョスがメインの店
  • カジュアルをコンセプトにした雑貨屋
  • 様々なデザインや用途のマスク取扱店

興味のあることや活かせるスキル、世の中のニーズなど様々な視点から、ユニークな意見が出てきました!

どうすればお客さんに来てもらえるか、何をしたら喜んでもらえそうかなど、細かく考えていっても面白いですね!

自己分析講座

前回は、「自分を変える」ということをテーマに分析を行いました。

今回はその続きとして、認知行動療法講座でも扱った、「スキーマ」に注目していきます。

スキーマを見つける

メタ認知を進めていくと、自分で自分に投げかけている、否定的な言葉が見つかることがあります。

「違う」「そうじゃない」「ダメだなぁ」「なんでできないの?」「失敗したらどうするの?」

こういった言葉を自分で自分に投げかけているとしたら、その原因となっているのは、自分自身の根本的な考え方である「スキーマ」だと考えられます。

スキーマの対抗策は、スキーマを無くすことではなく、新しいスキーマを作って書き換えていくことです。

新しいスキーマを作るためには、元々のスキーマについて以下の点に注目して考えてみる必要があります。

① 「非現実的な部分」や「明確な基準がない決めつけ」が含まれていないか
② 過去の経験の中にスキーマと矛盾することはないか
③ そのスキーマが持つメリットは何か? デメリットは何か?

元々のスキーマから、①、②が当てはまる部分を矛盾がなく現実的な考えに変更し、メリットを残したままデメリットを失くしたものが、新しいスキーマとなります。

例として、「失敗は許されない」というスキーマを持っていたと仮定して考えてみましょう。

①について、まったく失敗しない人というものは、果たして存在するのでしょうか。

人間は誰であれ失敗をすることがあり、まったく失敗をしない状態でなければならないというのは非現実的です。

②について、過去の経験の中に、失敗はしたが問題が起こらなかった事柄は1つもなかったでしょうか?

恐らく、自分が失敗をしたものの、問題なく物事が進んだ、という経験は、探せば見つかるのではないかと思います。

③について、メリットとデメリットとして、以下のように考えられます。

・メリット:失敗を減らすために努力することができる。上手くいけば良い結果を残せる。
・デメリット:失敗してしまうと大きく動揺する。チャレンジすることができない。

これらをもとに、新しい考えを作ってみましょう。

○新しい考えの例

失敗しないようにすることは悪いことではないし、上手くいくに越したことはないが、まったく失敗を起こさないのは現実的ではないし、すべてが成功していなくても問題ないこともある。

 

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