休日プログラム
本日は、就労移行支援事業所 リスタートの休日開所日です。
今日の休日プログラムでは、気持ちや要求を伝えたいときの伝え方について紹介します。

気持ちや要求の伝え方
相手と対話をしていくためには、「言いたいことを言う」のではなく、「本当に伝えたいことを相手に伝わるように話す」必要があります。
自分の言葉が相手に伝わるようにするために意識しておきたいのが、「相手に届く具体的な言葉にして伝える」ということです。
例を挙げてみましょう。
職場て隣の後輩の机が雑然しており、クライアントの名簿や過去の報告書など、重要な書類も無造作に置いてあります。
後輩は終業前に一応片付けてはいるのですが、全部重ねて机の隅に置いているだけのようです。
さて、こんな状態に対して困っているあなたは、後輩に対してどのように伝えたら良いでしょうか。
ここでありがちなのが、「机はちゃんと片付けて帰って欲しい」といった言い方です。
ところが、このような言い方ではなかなか相手には伝われないことが予想されます。
「はい、わかりました」なんて返事はあっても、見ていると書類を机の隅にまとめて重ねているだけで、本人は「片付けた」気持ちになっているようです。
そこで、「そうではなくて、ちゃんと元に戻してほしい」と強調して伝えたらどうでしょう。
きっとそれでもなお、後輩はこちらの期待通りには片付けてくれないのではないかと思います。
こういった場合、「ちゃんと」といったあいまいな表現は、実は相手に伝わっていません。
言われた側はしっかりわかったつもりでいるのですが、実はこちらの意図した通りには伝わっていないのです。
相手に対してこちらの要望を伝えるときは、はっきりと具体的に伝える必要があります。
回答例
「クライアントの名簿は取り扱いに注意が必要なので鍵のかかるキャビネットに戻してください」
「過去の報告書は他部署の人も使うので、日付順に並べてください」 など
相手が具体的に行動に移せるようにするためには、具体的な内容を言葉にして伝えなければいけない。
単純な話ではあるのですが、それではなぜ、実際に相手に気持ちを伝える時にははっきりとした言葉を避けてしまうのでしょうか。
それは、「はっきり言うと相手が気を悪くするのではないか」という心理が働くためです。
相手に嫌われたくない、自分が”いい人”でいたいという、不安や自信のなさが、率直に伝えることをためらわせているのです。
率直であるためには、相手を軸にして相手にどう思われるかを気にするのではなく、自分を軸にして、具体的にわかりやすく伝える必要があります。
「私」を主語にしたIメッセージで伝えよう
「みんなが困る」「チームが迷惑する」といったWe(私たち)を主語にした伝え方や、「上司がこう言っていたから」「新人が泣いていたから」といった第三者を主語にした言い方をしてはいませんか?
私たちはえてして、不特定多数を主語にしたり、第三者を介して相手に自分の気持ちを伝えようとしたりする傾向があります。
そこには、迷惑しているのは自分だけでなく大勢とするほうが相手への説得力が増すとか、相手の気持ちが動くんじゃないか、といった考えがひそんでいるのでしょう。
しかし、相手に対して率直に自分の気持ちや要求を伝える時には、「自分=私」を主語にして話すことが大切です。
「みんな」が困っているのではなく、「私」が困っている。「上司」が求めていたからではなく、「私」が求めている。感じる主体、考えている主体、相手にそうして欲しいと願っている主体はあくまで「私」です。
このように、「私」を主語にして伝える表現を「Iメッセージ」と呼び、自分の気持ちやニーズを明確に、相手を責めることなく伝えることができます。
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