お彼岸っていつ?
K君:リス太くん、お彼岸っていつか知ってる?
リス太:「日本らしい」と思える数多くの風習があるけど、
それらを行う理由や由来についてわかっていないよね?
K君:そうだよね。お彼岸にお墓参りをする理由はなぜ?
って聞かれても風習とか習慣としか答えられないなぁ・・・
リス太:彼岸には春彼岸と秋彼岸があるんだよ。
春分の日(3月21日頃。その年により変動)
秋分の日(9月23日頃。その年により変動)を中日として、
その前後の3日を合わせた7日間を彼岸といいます。
2016年のお彼岸
【 春彼岸 】
3月17日:彼岸入り
3月20日:彼岸の中日(=春分の日。21日振替休日)
3月23日:彼岸明け
【 秋彼岸 】
9月19日:彼岸入り
9月22日:彼岸の中日(=秋分の日。祝日)
9月25日:彼岸明け
リス太:彼岸(ひがん)は仏教用語なんだよ。
煩悩や悩みを越えて到達する悟りの境地のことを言うんだ。
太陽が真東から昇って真西へ沈み、昼と夜の長さがほぼ同じになる日なんだよ。
春分・秋分の日を中日として前後3日計7日間を「彼岸」と呼び、
彼岸は西に、此岸は東にあるとされており、太陽が真東から昇って真西に沈む秋分と春分は、
彼岸と此岸がもっとも通じやすくなると考え、先祖供養をするようになったんだ。
「彼岸」そのものは仏教の教えだけど、「お彼岸」は日本でのみ行われ、
インドなど他の仏教国にはない行事なんだよー。
お彼岸に墓参りをするのは日本独特の風習で、仏教国であるインドやその他の国では見られません。
春の種まきや秋の収穫とも結びつき、自然に対する感謝や祈りがご先祖様に感謝する気持ちにも
つながって、お彼岸は大切な行事となったんだ。
古来より『神道』と言って、万物に八百万の神様が宿るという考えがあり、
太陽も神様として崇められていたことから、そこに仏教の西方浄土の教えが伝わったことで、
太陽が最も真西へ沈む(西方浄土)春分・秋分の日に先祖を供養するのがよいと考えられるように
なったのではないかとされているんだって。
K君:ところでなぜ「暑さ寒さも彼岸まで」というの?
リス太:春分と秋分は、いずれも二十四節気のひとつで、暦の上では春と秋の折り返し地点なんだ。
春分は春(立春~立夏の前日)の折り返し地点⇒
春分以降、昼が長くなってゆく⇒寒さが和らぎ暖かくなる
秋分は秋(立秋~立冬の前日)の折り返し地点⇒
秋分以降、昼が短くなってゆく⇒暑さが和らぎ涼しくなる
昼と夜の長さが同じだからといって、春分と秋分の気候が同じになるわけではありません。
暑さの名残で秋分のほうが10度以上も気温が高いのですが、厳しい残暑や寒さも目処がつくため、「暑さ寒さも彼岸まで」というようになりました。