副腎疲労症候群とは?③~原因と症状~
前回までの記事はコチラ
第105回 教えて!リス太くん
今日は副腎疲労症候群の原因と、引き起こされる症状についてだよ。
副腎疲労の原因
副腎疲労の原因で最たるものは、精神的なストレスであると言われています。
しかしそれだけではなく、過労や睡眠不足などの生活習慣によって引き起こされる肉体的なストレスの蓄積も原因となるなど、様々な要素が重なり合って起こります。
身体的なストレスには、食物や花粉症などのアレルギー反応、感染症、有害物質、不規則な生活、時差など多くのものが含まれます。
そういったストレスは気管支炎やインフルエンザなど他の病気の原因にもなり、それらの病気が副腎疲労の原因となることもあります。
また、副腎が疲労する直接的な原因として、以下のようなものもあります。
先天的な原因
・父親、あるいは母親の過去の恐怖体験が遺伝子に刻み込まれ、子どもの副腎に影響する
後天的な原因
・産まれた際に未熟児であったため、母親とのスキンシップが不足していた。
・子供時代から繰り返し病気がちだった。
・小さい頃に手術の経験がある。
・交通事故などによる恐怖体験がある。
・親が離婚する、親に感情的に暴力を振るわれる、などの経験がある。
・家族などの急死を体験する。
・いじめられた経験がある。
・部活の試合や受験などで2回連続で失敗した経験がある。
・親の介護をしているものの、周囲からそれに対して良い評価を受けていない。
・身近な人と何度も口論になっている、または職場でのプレッシャーが続いている。
・度を越えて激しい運動を継続して行っている。
・長期間にわたって栄養が不良している。
副腎疲労の原因となるストレスは蓄積していきます。
そのため、何度も失敗を繰り返してしまったり、大きな恐怖を覚えた経験があると副腎に疲労が溜まってしまいます。
また、ビタミンCとビタミンB群の不足によっても副腎は疲弊しやすくなります。
副腎疲労症候群の症状
副腎疲労症候群の可能性がある症状
以下のような症状がある場合には、副腎疲労症候群かもしれません。
・太陽光が眩しく感じられるようになった。
・お尻と太もも周りにだけ肉がついてしまう。
・以前よりも音に敏感になり、物音が気になる。また、めまいがある。
・口内炎や胃炎など、粘膜の症状が出やすくなった。
・アレルギー症状が酷くなった。また、風邪のような症状が慢性的に続く。
・朝起きられない。あるいは起きるのが辛い。
・夕方頃に強い疲労感を感じるが、夕食後は治る。
・日常的に行っているようなことにも酷く疲れる。
・うつ病に近い症状が出て、趣味や好きだったものへの興味がなくなった。
・塩辛い食べ物が無性に食べたくなることがある。
・パンやお菓子など、炭水化物を取ることがやめられない。
・カフェインがないと仕事ができず、コーヒーやチョコレートが必須になっている。
・思考がまとまらないことがある。また、物忘れが酷くなった。
・月経前症候群が酷くなった。
・これまでは気にしていなかったことにイラつくことがある。
・喉がつまっているように感じ、声がしゃがれる。
副腎疲労のチェックリストも参考にしてください。
ホルモンの欠落による副腎疲労の症状
副腎からは様々なホルモンが出ているという話は前回の記事でもしました。
副腎疲労でそれらのホルモンが不足することにより、以下のような症状が出てしまいます。
不足するホルモン | 起こる症状 |
血圧を上げるホルモン | 低血圧・立ちくらみ・めまい・頭のふらつき |
血糖を保つホルモン | 集中力低下・いらいら・怒りやすくなる・うつ状態・記憶力低下 |
免疫を保つホルモン | 風邪を引きやすくなる |
性ホルモン | 生理不順・性欲低下 |
他にも・・・
・エネルギーがうまく作れないので疲れやすくなり、朝起きることができない。
・免疫力が低下するので、風邪を引きやすく、かかってしまうとなかなか治らない。。
・体のあちこちで炎症が起こりやすくなり、なかなか治らない。
・アレルギーを抑えることができず、じんましん、皮膚炎、鼻炎、喘息などが発症しやすくなる。
・自己免疫反応が抑えられず、関節炎やリウマチなどが発症しやすくなる。
・コルチゾールが分泌できない分をアドレナリンやノルアドレナリンで埋めようと過剰に分泌されるた
めに自律神経の乱れを引き起こしやすく、動悸や不眠などの症状が出る。
・緊張しやすくなり、パニックになってしまうこともある。
・ストレスへの対応ができず、ストレスがかかると風邪を引いたり寝込んでしまう。
これらの症状は、次第に日常生活の妨げとなってしまいます。
副腎疲労が蓄積する前に、適切なケアを行うようにしましょう。