運動によって『ストレス反応の暴走』を抑えよう!

前回までの内容はコチラ

 

リス太:前回は、5つのストレス対策について紹介したよね。

K君:「原因を避ける」「笑い」「友人や家族のサポート」「瞑想」、そして「運動」だったよね?

リス太:そうそう!今日はそのうちの運動について詳しく見て行くよ!

 

運動によって自律神経の興奮が抑えられる!

リス太:カナダのある大学では、心臓病の人たちが様々な運動をしているんだ。

K君:ええっ?心臓病の人って、運動をすると負荷になってしまって危ないんじゃないの?

リス太:それがそうとも限らないんだ。もちろん、病気によっては運動ができない人もいるけど、運動自体には心臓病に対して良好な効果もあるんだよ。

この大学では、被験者の人たちの自律神経を測定しているんだけど、通常の状態で測定すると、心臓病がある人は健康な人よりも20%くらい自律神経が興奮した状態になっているんだ。

K君:ということは、普段から健康な人よりも多くのストレスがかかってしまっているんだね

リス太:ところが、心臓病のある人が6ヵ月間の運動プログラムを終えたあとで測定したデータでは、興奮が収まり、正常な値になっていたんだ。

K君:ということは、運動によって自律神経の興奮が抑えられたんだ!

リス太:しかも、運動による自律神経の興奮を抑える効果は、高齢者や何らかの病気を持っている人ほど高いと言われているんだよ。

 

運動は脳の構造を変える!?

リス太:運動には、ただ気晴らしとなってストレスを解消するだけではなくて、”脳の構造を変える”効果があることが分かっているんだ。

K君:脳の構造を変える!? なんだか怖いけど、大丈夫なの?

リス太:これはアメリカで行われた実験なんだけど、ネズミを運動するグループと運動しないグループにわけて11週間後に脳の変化を調べたら、「延髄」と呼ばれる部分にある変化が見られたんだ。

K君:そこはどんな部位なの?

リス太:延髄は、扁桃体から脊髄に繋がる間にあって、扁桃体の情報を自律神経へ伝えたり、自律神経の制御に関わる部分なんだ。

K君:それじゃあ、ストレス反応と直接関わりのある大事な場所じゃないか!

リス太:その通り。そして、運動していたネズミは、この延髄の神経細胞にある突起が、運動していないネズミと比べ半数ほどにまで減っていたんだ。

この突起、延髄の神経細胞が扁桃体から受け取る情報量に関係しているんだけど、突起が減ると何が起こるか、K君はわかるかな?

K君:ええっと、扁桃体から情報を受け取る場所が減るわけだから、延髄が情報をあまり受け取らなくなる・・・?

リス太:自律神経が興奮してしまう原因は、扁桃体から過剰な情報を受け取るからなんだけど、突起が減ることで、受け取る情報が適正な量になるんだ。

K君:じゃあ、運動をして神経細胞の突起を減らせば、ストレス反応が暴走し辛くなるんだね!

リス太:ただし、変化を持続するためには、定期的に運動を継続する必要があるから注意してね。

K君:一回運動すれば、その後もずっと効果があるわけじゃないんだね。残念。

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