リス太のビジネスマナー講座 職種を知ろう! ~エンジニア編②~

前回までの内容はコチラ!

さあ、今日もエンジニアの仕事について見て行こう!

 

全体での協力と1人1人の責務

エンジニアはモノを作る仕事と言ったけど、それは基本的に1人で作るわけじゃないんだ。
多くの人で協力して、1つのモノを作っていくんだけど、その上で注意しないといけないことって、何があると思う?
うーん、たくさんの人で協力するとなると、やっぱりチームワークとか?
うんうん。チームワークはエンジニアに欠かせないスキルの1つだよ。
人と協働して進めていく時は、自分の担当業務を終えれば良いわけではなくて、チーム全体が上手く動くように考えないといけないね。
チームで協力する中で、自分の担当しているところの周囲も見えてきそうだね!
実は、多くの人で1つのモノを作っているということを意識しないといけないというのは、チームで動いている時だけではないんだよ。
ええっ!そうなの?
モノを作っていく中には、様々な部品が必要になって、それぞれの部品ができるまでにもまたたくさんの工程があるよね?
そして、その過程では多くの人が製作に関わっているんだ。
確かにそうだね。個人が担当するのは、モノ全体の中の1部分に過ぎないんだ
じゃあ、分担作業が順序に従って進む中で、K君がミスをして、それが製品として使えなくなってしまった場合、どうなってしまうだろう?
そのモノがダメになったことで、それを作るための工程も無駄になってしまって、その工程に係る人がやったことも無駄になるわけだから・・・うわあ、たくさんの人に迷惑が掛かっちゃうよ!
そうなんだ。自分1人のミスで、製造費や人件費、それに時間自体が無駄になってしまうことに繋がってしまう可能性があるんだよ
それに、もしも最初から作り直しになってしまったら、納期までのスケジュールにも影響が出てしまうよね?
担当するのは1部分でも、責任はすごく重いんだね・・・。
常に真剣に、集中して仕事に取り組まないと!

エンジニアに必要なスキル

さて、工作機械の操作方法を覚えて、やり方などがわかってきたら、簡単な機械部品や治具の設計をするようになってくるよ
段々エンジニアらしくなってきたね!
CADの操作を覚えるのはもちろん、作る過程や機械の動きを想像しながら図面をおこしていく必要があるよ。
作る過程や機械の動き?
うん。例えば、完成製品の図面があるのであれば、どんな製造工程を経てその形になるのかを、段階を分けて、それぞれの段階で必要な動作や加工を想像して、各部品の形状を決めて行く必要があるんだ。
う~ん、なかなか難しそうだね。
CADを使えば、多方面から確認したり、動作や組み立てのシミュレーションができるから、そこで不具合を見つけることもできるよ。
おお!CADってすごいんだね! これなら簡単にできるかも?
ところが、残念ながらそんなことはなくてね・・・。
結局、自分の頭の中に3次元のイメージがないと、どうやれば設計ミスを起こさずに作れるかがわからなくって先に進めなくなってしまうんだ。
うっ・・・そんな甘い話はないよね。
始めは一部品からのスタートだけど、いくつもの部品図や組図の設計を繰り返していくうちに、「動き」がわかるところから「動かすこと」がわかるようになっていって、ようやく1つの機構の基本設計ができるようになるんだ。
う~ん、「図面が読める」って言うことには、CADが使えるだけじゃなくて、3Dでイメージしたり、立体的に描くことができるっていうことも含まれているんだね。
それから、場合によっては機械の動力源となる電気についても知る必要があるんだ。
電源や駆動部、供給経路について知り、配線図や駆動手順を確認したりすることも。
ええっ! まだ必要な知識があるの?
これらは、本来なら「電気設計」っていう、また少し違う領域になるんだけど、職場によってはエンジニアがこの分野も担当することもあるからね。

 

一人前のエンジニアになるためには

ここまでで説明してきた通り、エンジニアは、ただ図面を描けばいいというわけではなくて、モノが作り出される工程を熟知して、納期に合わせて管理するなど、多くの人が関わっている作業全体を見通すことができないといけないんだ。
必要となる専門知識も多くて、責任も重大だから、CADさえ使えればいい、というほど簡単な仕事ではないんだね。
でも、その分やりがいがありそうだ!
それから、チームの中での連携だけではなくて、ゆくゆくは顧客や協力企業との交渉なども必要となってくるから、幅広い業務に対応できないといけないんだ。
とはいえ、交渉と設計は担当が分かれていて、設計のみに専念できるところもあるから、これは職に就く前にしっかり確認しておこう!
形のないものから、目に見えるモノを作り出していく・・・。憧れる仕事だけど、どんな形にすればいいか、どうすればきちんと動くのかなんて、普段から考えるべきことも多そうだね。
そうなんだ。それもあってエンジニアは、小さな案件を任されるまでに3~5年、一人前になって、あらゆる場面に対応できるようになるまでには十数年の経験が必要だと言われているよ。
職人的な仕事だからこその苦労も多そうだけど、ちゃんと努力していけば、しっかりと専門的な力を身に着けていくことができそうだね!

 

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