リス太のビジネスマナー講座 ~残業はしたほうがいいの?~

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ねえ、リス太君。 残業が社会問題になってたりするのをニュースで見たりするけど、やっぱり社会人であれば、残業はしなくちゃいけないものなの? それとも、しないほうがいいのかな?
うーん。難しい問題だね。 残業をする、というのがどういうことなのかから考えてみようか。

「残業をする」とはどういうことか

さて、まず、基本的なところからだけど、残業は別名「時間外労働」というように、就業時間を超えた労働のことを指す言葉だね。
残業をした社員には企業は追加で手当てを出さないといけない。なんだかわかる?
「時間外手当」だね?ええと、週40時間を超えたり、1日8時間を超えて働いた場合に、25%増で賃金が支払われるんだよね?
そうだね。さらに、深夜時間帯(22時~5時)はさらに25%増になるし、休日に勤務した場合には35%増の休日労働手当も別につくんだ。
残業が多いと、その分だけ給料も多くもらえることになるんだね。
一方で、組織の要員は1人あたりの労働量と作業時間の想定のもとに配置され、あらかじめ人件費も計画されているんだ。
と、いうことは、残業をしないで、時間内に担当の業務をやるほうが、企業からすれば望ましいのかな?
もちろん、突発的な残業が発生することもあるだろうし、残業自体が恒常的になっている職場もあるし、職種によっては閑散期は定時で帰れるけど繁忙期は残業しないと終わらない、なんてこともあるよ。
でも、社会人としては、効率的に仕事を進めることを念頭に、毎月の仕事の流れを考えながら作業をこなしていく必要があるよ。
手の空いているときに先の予定の仕事を前もって進めておいたり、忙しいときは優先順位の高い仕事から片付けたりって感じかな?
そうそう!
うーん、なるほど。必要のない残業をしなくて済むようにすることが大事なんだね。
一般的には、残業をすることは所定時間内にこなせないほどの仕事量がある、あるいは能力が低いために時間内に仕事を終えることができないと考えられるんだ。
後者だと思われてしまったら、上司にも良い印象は持ってもらえないね。気を付けないと!

特に事情がなければ、定時で退社してOKなの?

残業は、しなくて済むようならしないようにしたほうがいいってことはわかったよ!
それじゃあ今度からは、定時になったらすぐに帰ることにするね!
ちょーっと待って!
えっ?
確かに、上司から残業の指示がなければ、基本的には定時で退社して大丈夫・・・なんだけど。
仕事の進捗状況や職場の事情によって、残業をするかどうかの判断が必要になる場合もあるんだ。
それはどうやって判断すればいいの?
そうだね。1つは、さっきも言ったように閑散期と繁忙期があるような職場であれば、繁忙期には定時になっても自分の仕事を片付けてから退社するのが望ましい場合もあるかもしれないね。
ふむふむ。
もしも、定時になってやり残した仕事があるときには、「ここまで片付けて帰った方が良いでしょうか?」なんて上司に確認するようにしよう。
それで指示があれば残業して、時間外労働として申告すればいいわけだね。
上司から残業の指示がある場合は、たとえば「19時くらいまで残業してね」なんていう風に言われることがあるかと思うけど、その場合、K君だったらどうする?
えーと、19時までと言われているんだから、19時までは頑張って働いて、時間になったら帰る、かな?
じゃあ、ちょっと考えてみてほしいんだけど、どうして上司は「19時まで」って言ったのかな?
うーん・・・もしかして、その時僕がやっている仕事が、19時頃までやれば終わると思ったから?
うん。そう考えるのが自然だろうね。
それじゃあ、19時になって、まだ終わっていない仕事があったとしたらどうする?
残りの仕事を片付けて帰ってほしいと期待されていたわけだから、そのまま帰るわけにもいかないよね。
「まだこれだけ仕事が残っていますが、退社してもよろしいでしょうか?」なんていうふうに確認すればいいかな?
うん、いいと思うよ!
なんのために残業を頼んできたのか、何をすることを期待されているのかなどを推測することで、上司の意図に沿った対応ができるようにしよう!

 

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