リス太と学ぶ心の病 ~うつ病まとめ~

今回はまとめもかねて、うつ病の事例を紹介しようと思うよ。そのあとにチェックリストもあるから、気になったら試してみてね!

年代ごとの症状の特徴

発病するタイミング、年齢によって、おもな症状に特徴があるよ。
みんな同じ症状っていうわけじゃないんだね!
そうなんだ。思春期・学生の場合は、意欲低下から不登校・ひきこもりがちになることが多い。無気力、認知力低下から問題行動と認識されることをしてしまうこともあるよ。またこの時期は自殺を考えることも非常に多いんだ。
ひきこもりとか不登校とかよく聞くけど、うつ状態になっちゃってることもあるんだね。
そう。とくに多感な時期だから、抗うつ薬とかよりもカウンセリングとかの治療のほうが大事になってくる。
20歳以降だと、仕事が主な原因になる。産後うつ、更年期うつとかっていう言葉もあるように、うつになりやすい・感じやすい時期だ。
なるほど。大人になってからの鬱も多いんだね。
うん。周囲の人がきちんと見ていてあげることも必要になってくるね。
最後に、老年期のうつ。身近な人の死や、介護疲れからのうつ、ストレスや体調不良からのうつが増えるよ。こちらも自殺を考えることが多い。
老年期のうつも、特徴的だね。
そうだね。親子・親戚も、もしかしたらと思ったら受診をすすめよう。

うつ病の症例 Dさんのばあい

Dさんという男性の症状を紹介するよ! 

 

Dさんは30代男性、メーカーの管理職でした。
仕事はやりがいがあって、メンバーもいい。楽しい職場です。
休日は趣味のテニス、試合観戦を楽しむなど、とても元気だったDさん。

しかし年末から仕事が忙しくなり、趣味を楽しむ時間、くつろぐ時間が減ってしまいました。
仕事は楽しいのですが、忙しくなって数か月、疲れがとれなくなってきました。

また胃の痛み、頭痛、食欲低下という風邪のような症状も。
内科で胃薬・風邪薬を処方してもらいましたが改善しません。

半年後、もともと明るかったDさんですが、会話が減り、趣味のテニスに誘われても気が乗りません。
気力が沸かず、「やる気がないのは自分のせいだ、自分が悪い」と頻繁に思うように。
また仕事も難しいわけではないのにミスばかり。心配がつのり、夜も眠れなくなってきました。

疲れ、食欲低下。。。今まで教えてもらった症状がたくさん出ているね。
そうだね。でもこれから少しずつ治療を初めていくよ!

治療開始、その後

そんな中、家族のすすめで精神科を受診したところ、うつ病との診断。
内服を開始しました。

はじめのうちは副作用だけが強く感じられ、内服を中止したいと何度か思ったDさん。
医師に相談したところ、「2週間くらいは副作用のみが出てしまう」と言われたため、頑張って服薬を継続。
数週間後、だんだんと「試合観戦の番組でも見てみるか」と気力がわいてきました。

その後も医師の指示のもと、数か月服薬を続けたところ、仕事では徐々にチームとの足並みが元通りに。
夜はきちんと眠れるようになり、また休日もテニスにと知人と出かけることも増えてきました。
憂鬱が続くことは減ってきましたが、医師からは通院・服薬の継続をすすめられました。

半年後、服薬をやめることになりましたが、体調不良が続くことはなく、今では以前のように明るく活動的なDさんです。

服薬を継続したことで少しずつよくなってきたんだね!
そうなんだ! 完治までは時間がかかるけど、じっくり病気と向き合った結果だね!

もしかしてうつ!? チェックしてみよう

うつの症状の代表的なものだよ。2週間以上継続していたり、生活に支障が出ていたりする項目が複数あったら要注意。

・普段なんてもないことなのに、わずらわしく感じる。

・食欲がない。食べたい気持ちにならない。

・友人、家族が励ましてくれても気持ちが晴れない

・集中力が落ちた。ふつうなら集中できていたことに集中できない。

・気分が落ち込んでいる。マイナス思考になりがち。

・面倒だと思う気持ちが多い。

・自分の人生は失敗だったと思う。

・恐怖を感じる。

・熟睡できない。眠りが浅い、眠りにつけない。

・口数が減った感じがする。会話したくない。

・さみしい、独りぼっちだと感じる。

・周りの人が自分に対してよそよそしい気がする。

・突然泣き出したくなることがある。

・悲しいと感じることが多い。

・みんなが自分のことを嫌っていると感じる。

・やる気、気力が起こらない。行動できない。

自分で気づくのは難しいかもしれないね。。。
本人だけじゃなく周りの人も、もしかしたらと思ったらチェックリストを意識してみてね。

restart_banner