リス太のビジネスマナー講座 ~端的に伝わる!ポイントをおさえた自己紹介をしよう~

うーーーーーーーーーーーーーーーーーん…………
どうしたの?何を唸っているの?
面接で話す自己紹介を書いてみたんだけど、うまくまとまらなくて…
就職活動での自己紹介は、プライベートでの自己紹介とは違うから難しいよね。でも、話すべき内容とポイントを抑えれば、端的にまとめることができるよ

 
面接は限られた時間の中で行われます。伝えたいことをきちんと相手に伝えるためには、「何を話すか」を決めて、用意しておくことが大切です。
 
 

自己紹介を書いてみよう!

では自己紹介文を実際に書いてみましょう。
文量は、話してみて1分~3分に収まるくらいが目安です。
自己紹介は1分用と3分用の2種類用意しておき、状況に応じて使い分けると良いでしょう。
内容は、以下の盛り込むべき3つの情報を盛り込んで作成してみましょう。

盛り込むべき情報①パーソナルな情報

名前は必ず名乗りましょう。続いて、出身地や現住所、家族構成、趣味など、1つか2つピックアップして話します。就職活動の面接は仕事についての話題が中心であるため、プライベートな話題は端的に触れる程度に話すことを意識しましょう。
 

盛り込むべき情報②過去の情報

前職の内容や仕事としてのスキル、できることについてです。応募した仕事に関係する資格を取得していれば、ここで紹介するのも良いです。
 

盛り込むべき情報③現在の情報

就職に向けて取り組んでいること、志望している業界や職種、御社を志望している理由、貢献できること等についてです。端的に、しかししっかりと言葉で説明することで、志望の真剣さが伝わります。
 

補足:面接では言いにくいことも言わなければならない?

ねぇ、前職の退職理由や自分の疾患や障害って必ず話さないといけないのかな?言いにくいことだけども、話さないと隠しているって思われないかな…?
必ず自己紹介の中で話さなければならないというわけではないんだ。書類の時点で既に記載していれば相手に伝わっている可能性も高いし、面接の中でも質問される可能性が高いからね。でも、相手に質問される前に自己紹介で軽く触れておくことで、相手が質問しやすくなるという考え方もできるよ。

 

自己紹介文をチェックしよう~あなたは大丈夫?陥りがちなNG例~

自己紹介が書けたら必ず内容を確認しましょう。あなたの自己紹介にはNGポイントが入ってしまっていませんか?。

NG例①:シンプルではない

  • ○山×子と申します。東京都出身で、現在も東京都に在住しておりますが、生まれた時から東京都民ですので、36年目となりました。趣味といたしましては、これは特技でもございますが、雅楽をたしなんでおりまして、幼少期から日々練習に励んでおりますし、楽団にも所属しておりまして、仲間と重奏する機会が生きる糧となっている次第です。。。。。
あ、パーソナルな情報だけで1分すぎてしまった…
一文が長いと何が言いたいか分からなくなってしまうんだ。そして、もうひとつ直したいポイントがあるんだけど、どこか分かる?
うーん、難しい言葉が多くて、分かりにくいと感じたよ。
そう、読んで違和感のない表現でも、声に出して読んでみると分かりにくいことがあるよ。必ず声に出して読んでみて、理解できるか誰かにチェックしてもらおう

 

NG例②:相手が知りたいことを伝えていない

  • △山□夫と申します。同僚との人間関係に悩んで3年前にうつ病になりまして、仕事を退職しました。気分が落ち込むと起き上がることができなくなります。特に季節の変わり目に体調を崩すことが多いです。また、人に質問するのが苦手で、苦しいことがあっても抱え込んでしまう傾向があります。現在、就労移行支援事業所で認知行動療法講座を受けて対処法を勉強しておりますが、仕事を抱え込んでいないかご配慮いただけると嬉しいです。
これは何が問題なんだろう?
面接ってなんのために行うと思う?
僕のことを知るためでしょう?
実はそれだけだと足りないんだ。面接は、志望者がどんな人であるかを知ることで、会社に合うか・貢献してくれる人材かを確認する場なんだ。だから、面接の自己紹介はただ自分を知ってもらおうとするのではなくて、「会社に働く意欲のある自分」を紹介することが大切だよ。
そうか、自分の疾患の説明と配慮して欲しいことだけでは、意欲が伝わらないね。自分に何ができるのかに触れたいね。

 

NG例③:質問に答えていない

  • ☆川◎実です。私の強みは細やかな気配りができることです。その強みを活かして、小さなミスを見逃さず、ひとつひとつ丁寧な仕事をすることができます。具体的には………
あれ、これは何が問題なんだろう?
今、話さなければならないことはなんだっけ?
えーっと、自己紹介…あ。「強みを教えてください」とは聞かれていない。
そう、これは面接でよくある間違いなんだ。質問からずれた回答をしてしまうと、「質問に答えていない」「コミュニケーションが上手でない」と捉えられてしまうよ。
自分の強みも自己紹介の一部だけれども、短い時間の中で話すのは難しいね。少し触れる程度にして、後で「強みは何ですか?」と質問されたら、話すようにしよう。

 
 

うーん、自己紹介って難しいんだな…
慣れないと難しく感じるよね。自己紹介は一度作成してしまえば、別の面接にも応用することができるから、丁寧につくろう。
自分で書いてみて、誰かに分かりやすいか確認してもらうこと、そして声に出して練習することも忘れずに!

 

自己紹介のサンプル

最後に抑えるべきポイントを盛り込んで作成した1分間用の自己紹介のサンプルをご紹介します。
作成にする際に参考にしてみてくださいね!

面接本番では緊張して早口になりがちだよ。ゆっくり話すことを意識しよう。

 

疾患・障害について触れない例

  • ×中○郎と申します。東京都出身の28歳です。
    前職では会計システムを開発している会社の営業職として2年間勤務しておりました。
    現在は事務職を目指して就職活動をしており、就労移行支援事業所のリスタートでMOSの合格を目指してエクセルとWordに取り組んでおります。
    前職において会計システムに触れていた経験が活かしたいと考え、今回御社に応募させていただきました。
    本日はどうぞよろしくお願いいたします。

 

疾患・障害について触れる例

  • ☆田△子と申します。現在新宿区に住んでおりまして、夫と二人暮らしです。
    前職では飲料メーカーの事務職として5年間勤務しておりましたが、3年前にうつ病と診断され、退職しました。
    現在は就労移行支援事業所リスタートに通所し、htmlやillustratorなどを用いたWeb制作のスキルの向上に取り組んでおります。
    また、認知行動療法の講座に参加しており、疾病理解や対処法についても理解を深めております。その甲斐もあり、現在ではうつの症状も安定しています。
    今回、御社の細やかなサービスに魅力を感じ、私の強みである粘り強く丁寧に作業ができる点で貢献したいと思い、御社に応募させていただきました。
    よろしくお願いいたします。

 

 

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