ワークショップ「救急車の有料化に賛成か、反対か」/就活SST「選択理論の実践」

新聞読解「図書・博物館、デジタル革命 利用価値高める武器に」

以下、記事の要約です。

図書館や博物館などの社会教育施設がデジタル化への対応で存在感を高めようとしている。

スマートフォンの普及などで手軽にデジタル情報を扱えるようになるなか、蔵書や収蔵品の利用価値を高めるツールとして、AR・アーカイブ・電子書籍といった技術や手法を活用する動きが相次いでいる。

3月9日、大網白里市の博物館が展示内容を一新した。

こうした施設のなかった同市が18年2月に開業したばかりだが、1年ほどで大幅リニューアルできるのには理由がある。

この記事に対する利用者さんの意見・感想

  • 建物を持たない博物館は21世紀感をとても感じる。
  • デジタルとアナログをうまく融合させて欲しい。
  • ARでピラミッドの中を見てみたい。
  • 文字読み上げ、拡大などは障害のある人にも優しい。

今後、当時の雰囲気が一層感じられそうですね!

就活SST

『に』で始まる家にないと困るものは?

高田馬場にある就労移行支援事業所、リスタートの月曜3コマ目はAグループの就活SST!
今日もいつも通り、アイスブレイクの「朝までそれ正解」で始まりました。

「にんにく」「乳製品」など様々なものが出てきましたが、
最終的に残ったのは・・・

Aグループ「肉」

Aグループは、食品関係の意見が出そろいましたが、中でもないと困る!ということで全員から出てきたのが「肉」でした!

選択理論の実践

高田馬場にある就労移行支援事業所、リスタートでは、月曜日に就活SSTというプログラムをやっています。

今日も、選択理論を使って考えてみる練習をしました。

例題:娘がスマホに夢中で勉強してくれない

状況
Nさんには受験生の娘がいますが、スマホに夢中で、全然勉強していません。
このままでは、大学受験や娘の将来が心配なので、受験終わるまで、スマホをやめさせて、勉強に専念させたいと思っています。
どうしたらいいでしょうか?

Nさんの考え、状況
・娘は現在1日6時間程度スマホに夢中になっており、勉強は1時間程度。スマホに向けている時間を勉強に使って欲しい。
・就職のことを考えて、良い大学に入ってほしい。娘にも、幸せになるためにはそこに入るべきだと何度も言っている。
・勉強をしていない姿を見ると、「スマホを解約するわよ」「将来後悔するからね」など声をかけている。
・今の状態は3ヶ月ほど続いており、関係が悪くなってしまってきているが、本当は「お母さんのところに生まれて良かった」「自分を信じてくれた」というように娘には思って欲しい。

ポイントは以下の3点です。
①:Nさんの満たされていない欲求を把握すること。
②:Nさんと娘の上質世界が同じなのかを考える。
③:コントロールできる行動、できない行動を考える。

解説

Nさんの満たされていない欲求としては、愛・所属の欲求、力の欲求、自由の欲求が考えられます。

娘に力を貸したい、貢献したいと考えているのに上手くいかず、自分の考える通りに行かず、関係が悪化してきてしまっている・・・というわけですね。

ここで重要なのが、Nさんの上質世界と娘の上質世界が同一とは限らないということです。

Nさんは、良い大学に入ること、そしてそこからいい会社に就職するということが、欲求を満たすため重要なことである、という考えを持っています。

しかし、娘は将来やりたいことが決まっており、そのために専門学校に行きたい、等と考えているかもしれませんし、あるいは勉強に長く時間を使うよりも、他にやりたいことが決まっているかもしれません。

良い大学に入り、良い会社に就職する、ということが、娘の望みに一致するとは限らないのです。

スマホをやめて勉強するよう言われたとしても、その先に求められていることが望みと違うのであれば、行動が変わることはないでしょう。

自分以外の人間を、望んだとおりにコントロールすることはできません。

Nさん自身にできることを考える必要があります。

例えば、娘の将来像や進路の希望について、一度しっかり話し合ってみるのは有効かもしれません。

その際に、なぜ自分が勉強して良い大学に入ってほしいと考えているのかを説明することもできるでしょう。

ただし、説明したからと言って、自分の望む通りに娘が考え、動いてくれるというわけではないので注意が必要です。

また、その後は、自分の望むとおりにコントロールしようとする言葉をかけるのではなく、信じている、応援していると伝わる言い方に変えるのも良い方法ではないでしょうか。

ワークショップ「救急車の有料化に賛成か、反対か」

高田馬場にある就労移行支援事業所のリスタートでは、月曜日の4コマ目にワークショップを行っています。

ワークショップでは、お題に対する柔軟な発想と、グループ分けされた際の「自分の意見を言う」ことと「他人の意見を聞く」スキルを磨く事を重点においています。

また、司会者は色々な意見を取りまとめるスキルを磨くことができ、発表者は取りまとめた意見を発表する事でプレゼン能力を鍛える事ができます。

今日のテーマは、「救急車の有料化に賛成か、反対か」です。

利用者さんの回答

Aグループ:反対

まずはじめに多数決をとったところ、満場一致で「反対」意見でした。

健康な人は負担がなく、救急車を呼ぶ人が経済的に負担を負うというのは、救急車が公的サービスである以上おかしい、というのが主な根拠です。

救急車が無償であることのメリットとして、医療従事者による病の早期発見、最悪の事態を防げるという点が挙げられました。

デメリットとして、イタズラで救急車を呼ばれてしまうこと、台数の確保ができないことなどが挙げられました。

イタズラ通報へは厳罰化、限定的な台数に関しては救急ダイヤルなどの周知徹底での対応を考えました。

Bグループ:賛成

Bグループでは、はじめは反対多数でしたが、メリット・デメリットを話し合ううちに賛成意見が優勢に。

有料化の最大のメリットとして、人手不足の問題解決など、無駄が減るという点が考えられました。

反対意見として、有料化により救急車を呼びにくくなってしまうことが考えられますが、こちらは救急車を呼ぶときのルールを予め提示しておくことで解決できると考えました。

また搬送後の治療費が大きくなった場合は救急車利用料を軽減するなどの措置で、「呼びたくない」という気持ちを抑えることができます。

さらに、応急処置を教える相談窓口ダイヤルを強化し、救急車を呼ばなくても済む状態など、厳格な判断ができるようになるのではと考えました。

スタッフからのコメント

今回のような、賛成・反対に分かれた議論では、

・賛成・反対どちらの立場かをきちんと定めること、

・なぜその立場なのか、なぜ必要なのかという論理的なメリット、

・想定される逆の立場からの意見、デメリットへの論理的な反論、

という3点を話し合う必要があります。

どちらの班も論理的なメリット・デメリットと、デメリットへの対応策を話し合えていたのでよかったですね。

 

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