自分の感情を適切に理解できない。。。失感情症という病

失感情症について

「感情が失われた病気」と勘違いされやすいけど、「失感情症」という病があるんだ。
今日は失感情症についてお話ししていくよ。

どんな病気なの?

名前だけ見ると、やっぱり感情が乏しい、みたいな印象だよね。
そうだよね、それは「感情鈍麻」という別の病。
失感情症は、実際は違う症状を扱うんだ。
そうなんだ。
じゃあ、失感情症、って、どういう病なの?
そうだね。
僕たちって、「腹が立つ」「怖い」というように、感情を持っているよね。
うん。
その感情に自分で気づいて、自分で言葉で表現することがあるよね。
そうだね。
「怒っちゃった」「嬉しかった」「怖かった」と思ったり、他人にも話すことがあるね。
そう。
その、感情に気づいて表現する、というのがうまくできないのが失感情症なんだ。
ふむふむ。
自分の感情に気づく、ってことは自分を客観視できるってこと。
このことが僕たちの生活を豊かにしてくれるんだけど、逆にうまくできない場合、困ったり、イライラしたりしたときに対処しきれず、身体症状につながってしまう、ということがあるんだ。
なるほど、それが失感情症、ってことだね。
そう。
 ・自分の感情への気づきが乏しい
 ・自分の感情の言語化が適切ではない
 ・内省の乏しさ
自分の感情をうまく表現できないことが原因で、「心身症」、心の問題が身体症状につながっている病を発症してしまうんだ。

心身症って?

また別の病名が出てきたね。。。
心身症っていうのは、精神疾患によるものではないけど、心の不調が体調不良に出てしまう病。
以下のような疾患は、心身症であることがあるんだ。

・過敏性腸症候群
・過敏性膀胱
・胃潰瘍
・神経性胃炎
・神経性嘔吐症
・狭心症
・月経不順
・片頭痛

このほかにも、不整脈、高血圧などがあるけど、どれも全てが心身症というわけではないよ。
心の不調が、このような病につながっていることがある、ということだね。

失感情症の特徴

特徴としては、さっきまでの心身症のほかに、以下のようなものがあるよ。

・自分の感情がどんなものであるか言葉で表すのが苦手
・感情の変化と身体感覚・行動の変化を区別するのが苦手
・感情を他人に言葉で示すのが苦手
・想像力が制限されている
・自分の内面よりも、感情の刺激に関係する、外的な事実に関心を向けてしまう

心身症かも、というような症状を抱えていたら、もしかしたら失感情症が原因になっているかも。
自分の感情を適切に感じて、表現できているか、確認してみたいね。

 

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