コミュニケーション「エピソード人狼」認知行動療法講座「5つのコラムの実践」

新聞読解「今こそオンライン教育」

以下、記事の要約です。

新型コロナウィルスの感染拡大リスクの波が教育現場にも押し寄せている。
政府は全国の小中高校などに臨時休校を要請し、高等教育を含めた教育活動が当面の間、滞りかねない。
「学校という場に集まらず勉強を続ける方法」として、IT(情報技術)を活用した教育サービス「エドテック」への注目が集まっている。

この記事に対する利用者さんの意見・感想

  • 家庭でオンラインで動画を見るなどの環境を整える必要があるため、教育格差が心配。
  • 多人数の中で学ぶこととオンラインの1on1の環境ではそれぞれにメリットがあると思った。
  • 自分のペースで学んでいきたい子にとっては従来のシステムより良いものになり得る。
  • 以前にはできなかった技術なので、どんどん広まって欲しいと感じた。

ネットの発達により様々なことがオンラインでできるようになった現代なので、オンラインとオフライン、それぞれの強みを活かせる社会にしていきたいですね。

認知行動療法講座

就労移行支援事業所リスタートでは、「ものの受け取り方(認知)」を変えることで「感情」やそれによる影響を抑える「認知行動療法」についての講座を毎週やっています。

前回は、第4のコラム「根拠」と第5のコラム「反証」によって、新しい考え方を見つける下準備をしました。

今回は、サンプルを用いて5つのコラムを実践してみます。

5つのコラムの実践

状況
昼頃、友人にメールを送ったが、いつまで経っても返事が来ない。

気分
1) 不安 (90%)
2) 落ち込み (70%)

自動思考
1) 私のメールが気に障ってしまったんだ。(自己関連付け)
2) 私は友人に嫌われている。どうして自分はいつも人とうまく付き合うことができないんだろう。(極端な一般化/結論の飛躍)

根拠と反証は、周囲を取り巻く”事実”の中から見つけていく必要があります。
サンプルとして、以下のような事実があると仮定します。

周囲を取り巻く”事実”
・メールをしたのに返信が来ない
・この友人から「嫌い」等と言われたことはない。
・以前にも同じような内容のメールを送ったが、すぐに返ってきた。
・この友人から、今度遊びに行こうと誘われている。
・たまに話しかけても「うん」などと手短に返事をされることがある。

第4のコラム:根拠

さて、まずは自動思考を裏付ける根拠を探していきます。

根拠とは、そのような自動思考を浮かべるに至った「理由」を指します。

ただし、「相手がこう思っているから」というように自分の解釈は交えず、「こう言っていた」「こんなところを見た」といった実際にあったことから考えなくてはいけません。

今回の場合、友人がなぜメールを返さないのか、自分のことをどう思っているのかというのはすべて自分の想像であり、事実とは断言できません。

そのため、根拠となり得るのは「メールをしたのに返信が来ない」ことに限られるのです。

ただし、「友人に嫌われている」と考える根拠には、「たまに話しかけても「うん」などと手短に返事をされることがある」ということも含まれそうですね。

第5のコラム:反証

では、反証・・・つまり自動思考と”矛盾する事実”を探していきましょう。

まず1)の自動思考ですが、認知の歪みのチェックにより、自己関連付けが含まれることがわかっています。

自己関連付けから反証を探す方法は、「自分の弁護」をすることと、「他の選択肢を探す」ことです。

メールが返ってこないのは、本当に自分のせいだと言えるのでしょうか?

周囲を取り巻く事実に目を向けると、「以前にも同じような内容のメールを送ったが、すぐに返ってきた」ことがわかります。

もしもメールの内容が原因であったとするならば、この事実と矛盾が生じてしまいます。

では他の選択肢を考えてみると、「そもそもまだ見ていない」「忙しくて返信を忘れてしまった」などなど、たくさん出てくるかと思います。

次に2)の自動思考ですが、含まれているのは「極端な一般化」と「結論の飛躍」ですね。

ここは「結論の飛躍」から見ていきたいと思います。

この自動思考に含まれているのは、友人が自分を嫌っているという「心の読みすぎ」ですね。

こう思ってしまった理由は「メールが来ていないこと」と「手短な返事をされること」でしたが、これらはどちらも、嫌われていることを確定するものではありません。

「この友人から「嫌い」等と言われたことはない」以上、相手の気持ちをどんなに考えても、自分の想像でしかないのです。

また、極端な一般化には「例外を見つける」ことが重要ですが、「今度遊びに行こうと誘われている」以上、「いつも人とうまく付き合うことができない」と言い切ることもできないはずです。

このように、自分の解釈や思い込みを外してみれば、「悪い予想」はすべて「予想」でしかなく、たくさんある可能性のうちの1つに過ぎないのだと見えてくるのです。

コミュニケーションプログラム

リスタートでは、毎週火曜日にコミュニケーションのプログラムをやっています!

言葉の通り、プログラム内で利用者同士コミュニケーションを図ることを目的としたプログラムです。

どんな職場で働くにせよ、多かれ少なかれ必要となるコミュニケーションの能力ですが、一口にコミュニケーションと言ってもその意味するところは多々あります。

プログラム内では、主として以下の能力を磨くことを目標としています。

・言葉以外のコミュニケーションによる情報を受け取る
・グループの一員として協力し、目的を達成する
・自分の言動を周囲がどのように受け止めているかを知る
・情報を誤解なく伝える方法を身に着ける
・自分の希望や意見を相手に伝える

第十二回となる今日は、エピソード人狼をやりました!

エピソード人狼

エピソード人狼とは、いわゆる「人狼」ゲームから派生したコミュニケーションゲームです。

人狼ゲームといえば、「村人」陣営と「人狼」陣営に分かれて、誰が人狼かを会話で当てる・・・といったゲームですね。

エピソード人狼も基本は同じなのですが、違うのは順番にお題についてトークをした上で、「嘘」をついていた人を当てる、という点です。

ルールは以下の通りです。

①くじで人狼を決める。

②全員にお題を発表する。

③お題について話す内容を考える。この時、人狼だけはウソのエピソードを考える。

④ひとりずつ順番にお題について話していく

⑤全員で自由に質問しあう

⑥人狼だと思う人に投票する

今回参加した利用者さんからは、以下の振り返りがありました!

  • 話の内容だけでなく、話し方も重要だと気づいた。
  • 面接に通じるところが多く、面接対策のときのアドバイスが役立った。
  • PREP法を意識することで、上手く話を組み立てられた。
  • 情報を引き出すためにどんなことを聞けばいいか考える練習になった。