不安から自分を解放してあげる処方箋 ~その34 知らぬ間に周囲と競っている~
自然と敵を作ってしまう考え方とは
- 指摘・注意されることが苦手で、反論したり相手を嫌いになったりする。
- 誰よりも評価される人になりたい。
- 反論で言い負かしたいと思う。
- 自分の方が優れていると証明したい。
でも、嫌だとは思いながらも改善しようとするんじゃない?
あと、評価もされたいし、自分の方が優れていたり、一番になれたら嬉しいとも思うよ?
これってダメなことなの!?
同じように、頑張るために「一番になること」を目標にするのはいいこと。
でも、はきちがえてしまうと「周りがどんな嫌な思いをしても知らない」「自分だけが勝てればいい」と他人を卑下してしまうことにもつながるんだ。
戦いしか知らないから、知らぬ間に戦い始める
こんな争い、していませんか?
とても優秀で勤勉で、仕事もできる後輩が入社してきたとしましょう。
「後輩が自分より優れている」と妬む人であれば、自分のほうが優れているという証明をしようと、自分が勝っている点を強く主張するでしょう。
さらに、その後輩を卑下したり、小さなミスをあら探ししては指摘したりするでしょう。
その後輩が提示した、よくできた事業計画書も同じように否定します。
今まで自分を慕ってくれていた後輩たちが、その後輩についていかないよう、悪い噂を立てたり、人前で指摘したり・・・
嫌っているわけではないのに、「自分の方が優れていないと気が済まない」人は、このように知らぬ間に争いを始めてしまいます。
陥れる、卑下する、傷つけている自覚もない
これらの陥れる・傷つけるなどの行為は、当人は無意識のうちに行ってしまい、かつエスカレートしていきます。
これは、「何としてでも勝たないといけない」と争っていることにすら気づいていないからです。
勝つために「自分より優れているものは蹴落とさなくてはいけない」と必死になり、周りが見えなくなるために、それらの行為はエスカレートします。
後輩をさらに育てることも先輩の仕事なのに、そちらには目が行きません。
指導の名目で、人前での指摘など本人を傷つけていますが、気づくことができません。
会社・部活などの組織としては、後輩に育ってもらった方が効率がよいのに、それを許せないのです。
さらにこれが上司・部下の関係であれば、会社の利益になるのは後輩に育ってもらうことなのに、利益をマイナスにする行為をしてしまっていることにもなるのです。
「争い」「戦い」で自分を肯定しようとする癖は、知らぬ間に動き出します。
そして自分でも気づかないまま進行・激化し、気付いたころには自分へのメリットもマイナスになっている・・・という状況になってしまいます。
でも、知らない間に他人と自分を比較しちゃう、勝とうと争ってしまう、という人は、こうして気づかないうちに傷つけてしまうこともあるんだ。
敵だと認識されてしまったら、たまったものじゃないね。
明日からは、そんな戦いで自分を傷つけないための方法を考えてみるよ。