気分の落ち込みやうつ症状に悩んでいるのに、他人に強く言ってしまったり、愚痴が多くなってしまっているなど、心あたりある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
また、周囲にこういった傾向がある方も多くいると思います。
疾患とまではいかないまでも、こういった傾向にある人は現代では増えています。
どういう病気の可能性があるのか、またどのような特徴があり、対処法についてなど下記で紹介していきます。
1)他人のせいや攻撃性が増す「新型うつ病」とは?
2)人のせいにしがちになっていませんか?新型うつ病の特徴
3)対処法
今回は、うつ病状態であるのに攻撃性が増したり、不平・不満が増すといったことが見られる場合に考えられる病気の一つ、「新型うつ病」について見ていきます。
他人のせいや攻撃性が増す「新型うつ病」とは?
新型うつ病とはどのような病気でしょうか?
聞いたことがある方も多いと思いますが、新型うつ病とは明確な医学的定義がなされているものではありません。
しかし、現場では多くみられているので一般的に使われる用語として認知されてきています。
従来のうつ病は、「気分が落ち込む」「やる気が出ない」といった症状がみられますが、新型うつ病の場合はある条件をもとに抑うつ症状がみられます。
その条件とは、自分の嫌なことをすると激しく落ち込むといったことです。
職場や会社でストレスを抱えているならば、職場で激しく落ち込みますが、休養をとると旅行などに出かけたり自分の好きなことをすることができます。
また、新型うつ病は自己愛が強かったり、自己中心的、世間知らずなのに自信過剰の言動などが見られます。
他人のせいにしがちになっていませんか?新型うつ病の特徴
では、新型うつ病具体的にどのような特徴がみられるのでしょうか?
下記に挙げますので、自分が当てはまりそうかチェックしてみたください。
・自分がうまくいかないことを誰かのせいだと思う
・愚痴が多い
・制度や機関に文句を言ってしまう
・自分が楽しい、興味があると思うものにしか取り組めない
・職場ではうつ症状になるが、自宅では元気
・うつに陥った原因を自分より、会社や上司、周囲のせいにしてしまう
・他者に対する攻撃性が強く現れるときがある
・自分が論理的であると思い込み、周囲の助言に関しては都合の良いものしか聞き入れない
・自己中心的にものごとを考えてしまう
・損得勘定だけで考えてしまう
・他者に依存してしまう
新型うつ病、またはそれに近いような症状にあるものを挙げました。
全ては当てはまっていないでしょうが、皆さん自分が少しでも当てはまると思ったものがいくつかあったのではないでしょうか。
これは疾患にかかっている人だけでなく、皆にこういった部分が少しは備わっています。
自分がこういった状態に陥っていないかチェックしてみましょう。
対処法
それでは、新型うつ病の症状・疾患にかかった時の対処法を紹介します。
〇自分ができること
①医師にそのことを相談して、治療してもらう
診察時間が短かったりつい睡眠のことや落ち込む場面のことなどだけ話してしまいがちですが、
自分が攻撃的になったり、誰かのせいにしてしまうといったことを伝えると治療方針も少なからず変わるはずです。
勇気を持って医師に相談しましょう。
②カウンセリングを受ける
できれば、医師と連携の取れたカウンセラーにカウンセリングを受けると、診察より長い時間話を聞いてもらえるので有効です。
自分の思考のクセや、行動面についても話しやすいでしょう。まず、自分の良い面も悪い面も全て吐き出すということが大事です。
吐き出すことによって、自分の課題にも向き合えるはずです。ついつい他人のせいにしがちな人は、そのことを認識して意識改革を行うことも大切です。
〇周囲ができること
③テイクを求める
自分のパートナーや親しい友人などが愚痴が多くこういった傾向があるなと感じる場合は、テイクを求めることも大事です。
自分が愚痴を聞かされたのならば、自分の愚痴を聞いてもらうなどです。
人間関係はギブ&テイクで成り立っていることを理解してもらえるのと同時に、相手にかかっている負担も把握できます。
④一定の距離を保つ
愚痴が多い人というのは、自己中心的で依存的な人が多いので、一定の距離を保つことも大事です。
自己中心的で愚痴が多い人は聞いてくれる環境が当たり前だと思う傾向があるので、一定の距離を保つことが自分にも相手のためにもなります。
そうすることで、相手の自立心を芽生えさせることにもつながります。
⑤遠回しに伝える
自己中心的で不平・不満の人にそのことを伝えるということも大切です。
だいたい、傷つきやすい場合が多いので、「〇〇さんは愚痴や不満が多いから気をつけた方がいいよ」と優しく遠回しに注意すると良いでしょう。
自分が不平・不満ばかり言っていないか気を付けよう
ここまでのブログを読んで気づいた方もいると思いますが、この症状というのは誰しも陥る可能性があるものです。
また、自分では気づきにくいという特徴もあります。
自分がこういった症状・タイプになっていないか今一度特徴などを確認していきましょう。
そして、他人のせいでなく、自分の行動は自分で責任を持って行うという考え方・行動にシフトをしていくことが大切です。
ときに、ストレスをため込まないことも大切ですが、自己中心的で常に人のせいにしてしまう人は、周囲からの誤解を受けたり、自分で自分の課題に向き合うことができません。
問題を抱えたときにずっと同じことの繰り返しになってしまいます。
気づいた方は、改善に向けて行動していきましょう。