ワンランク上の感情ケア ~その2 怒りへのNG対処~
怒りの仕組みを理解して、適切な対処を!
怒りというのは、自分が大切にしているものが傷つけられている、というサインです。
住処、家族が傷つけられそうになった時、外敵から守るために「怒り」によりエネルギーを爆発させる必要があります。
現代社会では、自分の時間を無駄に消費した、ということへ苛立ちを感じたり、
思い通りにならない状況に、自分の理想や将来像の侵害を感じ怒ったり、
ルールを守らないことへ、集団の存続の危機を感じ苛立ったりということがあります。
必要なものなのに、「人前で怒るのはみっともない」「感情的になる人は嫌われる」と教育され、実際にそうだと考えています。
たしかに、衝動的に怒りを爆発させると、対人関係を悪化させてしまいますね。
これが怒りへのネガティブイメージの背景です。
しかし、怒りに適切に対処できるようになることで、ただネガティブなだけではないということに気づけるでしょう。
怒りっぽいのは嫌。してはいけない対処を覚えよう
怒りへの適切な対処とは
適切な対処とは、対人関係を悪化させず、かつ大事なものも守れるような対処方法です。
怒りにまかせてエネルギーを爆発させてしまえば、それこそ周囲から「怒りっぽい」「苦手」と思われてしまい対人関係はたちどころに悪化するでしょう。
そして自己嫌悪に陥るか、さらには自分の怒りを受け入れてくれない周囲への苛立ちにも変換されてしまうでしょう。
適切に「怒る」方法
怒りというのは、大事なものを守るためのものですから攻撃性があります。
しかし、怒りを感じる、ということと、表現するという行動は別です。
感じた怒りは間違いではありませんが、問題なのはそのエネルギーをどう使うかという部分です。
衝動的に爆発させるという表現方法が、「子供っぽい」「短気」などと対人関係を悪化させる原因になるということを覚えておきましょう。
怒りの消化方法は他にもあり、その選択により結果が変わるのです。
また、暑さ、狭さ、疲労といった環境・状況も、怒りやすい精神状態を引き起こします。
ですので、まずは「落ち着く」ということが大切になってきます。
その場で衝動的に爆発させないように、また環境要因が関わっていないか確かめるために、気持ちを落ち着かせられる行動を選びましょう。
イライラ、怒りを感じても、これはNG!
イライラを感じたとき、最もやってはいけないのは攻撃です。
自分・他人を問わず、攻撃をすることは周囲への悪影響とともに、自分の評判を落とすものです。
この攻撃は、衝動的なパワーのものもあれば、嫌味を言う、気に入らない人を無視する、という形になることもあります。
イライラのエネルギーに任せた攻撃は、対人関係を悪化させるだけです。
また、「我慢しなきゃ」とこらえるのもNGです。
我慢というのはもともと心が望んでいない窮屈なもの。
イライラを増長します。
我慢しなきゃ、ではなく、落ち着くべきです。
そして怒りのコントロールとは、我慢をすることじゃなく適切に対処すること。
対人関係を向上させるための怒りの対処方法を学んでいこう。