繊細で真面目な人のメンタルケア講座 ~信頼とは② 関係を築く~
誰かに頼る・オープンになるのが怖い人へ
- 悩みを打ち明けられる相手がいない・・・
- 職場やプライベートで、頼られていないと感じる・・・
- 新しいクラス、新しい仕事。人間関係がうまくいかない・・・
- 誰も自分のことをわかってくれない・・・
お互いに信頼が築けていないと、居心地悪く感じてしまうもの。
信頼関係が十分にあれば、悩みを打ち明けることもできるし、相手からも頼りにされるから信頼関係は深まっていきます。
誰かに頼ることができない、信頼されていないと感じる、そんな人はぜひこの記事を読んで、試してみてくださいね。
一歩踏み出す心構え
前回もお伝えしたとおり、信頼とは、お互いに歩み寄ることで成長していき、成立していく、対人関係の基礎的なものです。
これら対人関係の悩みは、「自分から歩み寄る」姿勢がないことに起因していることが多いもの。
相手からのアクションを待っていても、こちら側が待っているということは相手には伝わりません。
こちらがアクションをせずに、一方的に信頼したい・一方的に信頼されたい、ということは叶わないのです。
親がわかってくれない、上司が、先生が、友達がわかってくれないのは、こちら側のアクションが足りなかったか、段階が違っていたかのどちらかです。
信頼関係とはお互いの間にあるものですから、成立・成長しない原因は、相手にだけではなく自分にもあるのです。
そのことに気づいていないから、「誰もわかってくれない」と一人悩むことになります。
しかし、少しでもこちらがアクションをすれば、相手は自然と答えてくれるものです。
今日で「誰もわかってくれない」を引きずるのはやめましょう。
一歩踏み出して、頼れる人を探し、誰かの頼れる人になりましょう。
少しずつ、が基本。最初は誰だって怖い。
突然大胆な自己開示をしても、おおよその相手には驚かれてしまい、逆効果となるでしょう。
少しずつ会話をし、回数を増やして、密度を高めていくというステップアップが必要です。
たとえば、初対面の相手との会話は誰だって緊張するもの。
だから、笑顔や挨拶で「自分は悪い人ではない」とか「怪しい者ではないですよ」といったことを伝えます。
挨拶、笑顔なしに、相手に近づくことはできません。
そうして相手の警戒を徐々に解いていくことができたら、次は共通点を探していきましょう。
雑談では相手と自分の共通する話題、たとえば「仕事大変だね」とか「楽しいね」といった投げかけで、お互いの「イエス」の部分を共有します。
また仕事意外でも、同郷であること、同じ趣味であることなどの共通項を見つけると親密度はどんどんあがります。
共有できるものが多ければ多いほど、次の段階へ進行しやすくなります。
会話の幅も増え、感情の共有・共感、自己開示ができるようになっていきます。
これが次の段階です。
目を合わせる、相槌、自分の弱点・秘密などの開示をするのもこの段階になれば効果的です。
こうして会話の回数、密度を高めることが、信頼関係の構築には必要不可欠です。
しかし「私も開示したんだから」と相手に求めると逆に警戒されてしまいます。
見返りを求めるのは逆効果ですので注意しましょう。
自己開示の必要性
最後に、自分のことを話す「自己開示」についてです。
自分のことを知ってもらうほど、相手のことを知ることができ、関係が深まります。
自己紹介のときに好きなものを話すのはこういった理由があります。
相手があなたに開示してくれていても、あなたが開示しなければ相手に気持ちは伝わらないし、相手も「信頼してもらえていないな」と感じてしまうでしょう。
触れられたくない部分は、関係が深まってから開示すればよいのです。
しかしその開示を始めるのは自分です。
開示して、と相手から求められることもありません。
信頼関係がほしいと感じている自分から開示しない限り、そもそもその気持ちは相手には伝わらないのです。
小さなことから勇気をもって伝えてみましょう。
自分が開示したぶんだけ、相手も開示してくれるはずです。
段階を追って、徐々に関係を築いていきましょう。