自分を肯定するためにできること ーポジティブなストロークー

自分を肯定するためにできること

ネガティブな気持ちや感情を遠ざけるのに、もっとも役に立つのは、「自分自身を肯定する」ことです。

しかし、これは口で言うほど簡単なことではないですし、「そんなことができるなら、とっくにやってるよ」と感じる方もいるかと思います。

肯定感を得るために重要なのが、”ポジティブなストローク”を増やしていくことです。

ストロークとは、もともとは「なでる」や「さする」という意味の言葉ですが、ここいう”ポジティブなストローク”という言葉には、ほめることや受け入れることなど、「相手のことを認めている」というメッセージを送ること全般を指しています。

ポジティブなストロークを増やしていくには、自分が認められ、相手を認める言動を増やしていくことが重要です。
そのための方法として、以下が挙げられます。

まずは相手を認める

人は、自分に関心を持っている人、自分のことを認めている人に対して好感を抱くものです。

逆に言えば、他者のことを認めていない人は、周囲から肯定してもらうこともできません。

どんなに小さなことでもよいのです。家で家族に、「今日は暖かいね」などと話しかけてみる。

会社に出社した際にハキハキと挨拶をする。友人と遊びに行く。誰かの悩みを聞いてあげる。

これらはすべて、他者を認め、肯定することに繋がります。

肯定を相手に求める

ほめて欲しかったら、ほめて欲しいと伝える。認めて欲しいなら、認めて欲しいと伝える。

恥ずかしいことだ、みっともないことだと感じられるかもしれませんが、肯定されることを求めるのは悪いことではありません。

何も、直接「ほめてくれ」「認めてくれ」と言わなくとも良いのです。上手く伝えることで、他者から肯定を引き出すことは可能です。

例えば、うまくいった仕事があれば、「こんなプロジェクトで予想外の売り上げを達成したんだよ」と伝えてみてはいかがでしょうか。

他者は、自分のしたことをすべて知っていてくれるわけではありませんし、いつでも察してくれるというわけでもありません。

上手くいったことがあったのであれば、それを誰かに伝える、というのは重要なプロセスです。

自分で自分に与える

自分の価値は、他者からの評価だけで決まるわけではありません。

自分のいいところや成功体験、肯定的なことなどを、自分が認め、喜ぶことも重要です。

心の中で思うだけでなく、日記などという形で書き出したすのも有効な方法です。

このとき重要なのは、「そんなことはない」「この程度成功とは呼べない」などと否定せずに、上手くいったことを上手くいったこととして受け入れることです。

受け取る言葉を適切に選ぶ

「すごいですね!」と言われると、「いえいえ、そんなことはないですよ」などと答えていませんか?

「その服、オシャレですね!」と言われたら、「いえいえ、安物なんですよ」なんて返していないでしょうか?

謙遜という文化があるのは確かですが、なんでも謙遜して相手からの肯定を受け取らないのは、自分の肯定感を下げることに繋がりますし、相手に対しても失礼になるかもしれません。

ほめられたならしっかりそれを受け入れて「ありがとう」「うれしいです」などと返し、いい気持ちになる。これは、実はとても重要なことなのです。

一方で、否定的な言葉をかけられたとき、それをそのまま受け止める必要もありません。嫌な気持ちになるようなことを言われたなら、感情的に言い返すのでも、ありのまま受け止めて落ち込むのでもなく「相手がそう思っているだけ」と冷静に受け止めることも必要です。

「あなたはそう思うんですね」「なるほど、では、どこがおかしいと思いますか?」といった具合に、客観的に受け止め、返すことを目指してみてください。