繊細で真面目な人のメンタルケア講座 ~本当のことを言えない~
本音を言えない人
- 「何でも話して」というから相談したら、険悪に。
- 本当の気持ちを伝えられる相手がいない。
- 嘘を言うのははばかられるから、「建て前」を使えない。
嘘をつくのはよくないことで、建て前の自分は偽りの自分のように感じてしまう。
だからといって、全ての人に本音を言うわけにもいかない。
そんな板挟みで苦しんでいませんか?
全員に本音が言えない、嘘も言えない板挟み
そもそも本音とは?
困っていることを打ち明けたり、自分の意見を伝えたり。
本音、本心を伝えるということは、相手に対して自分の弱い部分・もろい部分を見せるということ。
自己開示でもあります。
仕事で、本音で相談できる相手がいれば、困っているときに助けあえたり、悩んでいるときの支え合いができたりします。
プライベートでも、本音で話せる相手がいれば、悩み事を打ち明けたり、仲が深まったりということがあるでしょう。
しかし、たまに「本心が言えない」「本音で話したら険悪に」といった人がいます。
これは、どうして起きてしまうのでしょうか。
相手によっては、本心を否定されてしまう
本心を否定されたり、反論されたりしてしまい傷ついてしまう人がいます。
もしそうならば、相手と信頼関係を築けていない段階だからなのではないでしょうか。
笑顔で挨拶をし合える仲、というだけでは足りません。
お互いに感情に共感・共有できる仲ではないと、こちらが本音を打ち明けても、受け入れてもらえないでしょう。
また、相手にもタイミングがあります。
一方的に本音を打ち明けられても、受け取り方に困ってしまうこともあるでしょう。
それが、否定や反論、拒絶などにつながるのです。
本当の本心なのかどうか
たとえば、イライラしているときに「むかつくなぁ」と言うとしましょう。
これは本心そのものではなく、感情です。
「こういうことをされると、イライラする」というのが本心です。
本心があるから感情が湧き出てきますが、感情だけを伝えても共感してもらえません。
喧嘩は、本心ではなく感情を伝えるから悪化します。
偽りの自分
よく「本音と建て前」と言いますね。
「本音」のほうはよいとして、「建て前」を使えていますか?
誰しも、家族と接する自分、友達と接する自分、社内の人と接する自分がいます。
家族から「頑張ったほうがいいんじゃない?」と提案されたときは、「今は疲れているからあとで」と言うでしょう。
友達から提案されると、「そうしようかな」と言うでしょう。
社内の人から提案されたときは、「そうですね、もう少しやってみます」と返答するでしょう。
どれも嘘ではありませんが、これが建て前というもので、誰しもが自然に使い分けています。
自分自身も、相手・環境により使い分けていると理解しましょう。
また、相手も同様であることも、理解しなければなりません。
これらが、本心がうまく伝えられない理由です。
次回は、本心をうちあけることが苦手、本心を打ち明けて失敗したことがある、そんな人への対処法を紹介します。