ワンランク上の感情ケア ~その11 心や体へのストレス~
自分のストレスに気付けないあなたへ
- 思うようにいかない、嫌なこと。
- 喪失感が大きくて、何も手につかない。
- 自分への絶望。
- 卒業、就職、昇進、結婚、嬉しいはずなのに手につかない。
それでも、「大丈夫」 「なんとかなる」 と思えてしまう人もいます。
大丈夫、なんとかなる、だから気張らずやろう。
そう捉えられたら、心はどれほどラクになるのでしょう。
しかし、これは実は体や心に大きなストレスになっているのです。
悲しみ、怒りは沸いて当然
悲しみ・怒りを感じないのは、逆にストレス
悲しいときは泣きたくなる。
自分への不利益があったときは怒りが沸いてくる。
これは本来当然のことです。
しかしたまに、何があっても 「大丈夫」 「なんとかなる」 と思えてしまう人がいます。
怒りや悲しみを感じておらず、ストレスがないように見えるでしょう。
しかし実は逆です。
人間の本能は、悲しいとき泣きたくなり、不利益があれば怒りを感じます。
それをおさえてしまっているから、むしろストレスは大きいのです。
それどころか、「強い人だからもっと頼ろう」 「強く言っても大丈夫」 と思われて、さらに負荷がかかります。
感情に気が付けない、ということ
子供のころから、ある程度、進路が決められていませんでしたか?
厳しい親で、泣いたり寂しがったりするのをとがめられませんでしたか?
このような環境で育つと、自分の世間体がズレていればすぐに気づくことができます。
しかし、自分の内面には気が付かないのです。
「あのときどんな気持ちだった?」と聞かれても、 「○○という行動をとった」 とか 「○○すればよかった」などと行動面にしか着目できないのも特徴です。
心身へのストレスとは
そういった育ち方をしたから、自分の気持ちに目を向けるのが苦手です。
しかし、悲しいとき泣けない、怒ったときに自己防衛ができないのは、本能的にストレスになります。
自分の外側のことには気が遣えますが、自分の内面のケアができていない、ということです。
結果、頭痛、めまい、疲労感、腹痛などの身体症状が出てくるのです。
悲しい・苦しいを別の捉え方をしてみる
そんな人におすすめなのが、悲しい・苦しい以外の捉え方。
怒りは、自分への不利益が起きているというサインです。
しかし、怒りを抑えるよう、感じてはいけないと思いながら育ってきたため、気が付けません。
「自分で何とかしよう」 「これくらい平気」 と思ってしまっている人もいるでしょう。
そんな人は、自分に不利益はないか?
自分だけ不公平ではないか?
といった視点で考えてみてください。
もし自分への不利益があったら、それはぜひ相談して解決すべきものでしょう。
また、悲しみも、何かを失ったサインです。
何か失ったものはないか?
最近、別れはなかったか?
そのような視点で考えてみて、何か失ったものがあれば、ゆっくりリラックスしてみるのがよいでしょう。