繊細で真面目な人のメンタルケア講座 ~お金がない~
目次
お金がないことの不安は大きい
- 働いていないから、これからが心配。
- 老後も安心して暮らせる資産がほしい。でも見込みがない。
- 貯金がないから、切り崩して生活している。
- お金がないことによる不安が大きい。
貯金がない、老後のことを考えると、もっとお金が必要。
だけど、収入を上げるにしても限度がある。
そもそも、自分はきちんと働いて、お金を貯めることはできるのだろうか?
周りはみんな貯金しているというし、未来に不安しかない。
そんな不安を誰しもが抱えています。
お金はいくらあっても足りないように感じてしまうので、その不安の原因を探ります。
お金についての真実を知る
お金を稼ぐ、ということ
私たちは、働いて、その対価としてお金を手にして、生活を営んでいます。
お金をもらうためには、付加価値を生まなくてはいけない、ということです。
しかし、人それぞれ能力も違えば、環境も違います。
今の環境で、どれだけの付加価値を生むことができるかが、収入に関係してきます。
一般就労でも障害者雇用枠でも、バイト・パートでも同様です。
お金を得るということは、自分の付加価値次第なのです。
それなのに、ほとんどの人が 「お金がほしい」 「老後の資金がない」 と嘆いているのは、
付加価値をうむ能力が高い人がいないから、というわけではなさそうです。
お金=幸せ、ではない! 事実を知る
この記事を読んでいる人のなかには、お金があれば幸せ、と思っている人が多いのではないでしょうか。
手元に遊んで暮らせるお金があれば、何も苦労はしないのに、と思っているかもしれません。
しかし実際、相続で莫大な遺産が手元にあったとしても、投資などで増やさない限りは減っていく一方です。
すり減ったときにやはり「お金が足りない」と感じてしまうので、自分で増やしていくしかないのです。
一方、自力で収入を増やした、高所得層の人々はどうかというのを考えたことはあるでしょうか?
実は、彼らは高収入だから幸せ、というわけではないのです。
年収200万円の人が、頑張って年収500万円まで、1.5倍増やせたとしましょう。
そのときは嬉しい、頑張った、充実している、と感じるでしょうが、さらに頑張って同様に1.5倍の800万円まで増やせたとき、
実は400万円まで増やせたとき以上の幸せは感じません。
1000万円まで増えても同様です。
嬉しい! と感じたとき、脳は興奮物質であるドーパミンを出します。
しかし、次に同程度の嬉しさを感じるためには、2倍以上受け取らないとドーパミンが同程度出ないのです。
では何が幸せなの?
お金、モノでの満足度は、初回で得たものの2倍以上手にしないと、幸せを感じにくいものです。
では、何が幸せなのかといえば、モノやお金ではなく、「コト」です。
たとえば、誰かと会話する時間。
愛情を注ぐこと、愛情を注がれること。
健康で元気な体、精神状態。
誰かから認めてもらえた快感、
頑張って達成したという充実感。
これらはお金では買えませんし、、モノでもありません。
しかし、お金・モノといった財による喜びより、
「コト」による喜びのほうが充実感を得やすく、しかも長期間喜びが持続します。
さらに、倍以上手にしなければ喜べない、ということもなく、程度に関わらないものなのです。
「本当の幸せはお金では買えない」というのは、こういうことです。
老後2000万円必要、はウソ
またお金回りの不安として大きいのが、老後の資金。
国が発表した「老後2000万円」というデータがありますが、これは実は現実との差があります。
高所得だった老人たちがその程度持っている、という平均です。
試しに少し考えてみましょう。
1万円を持っている人が3人。
5万円を持っている人が1人。
合計8万円、人数は4人なので、平均値は2万円ですね。
これがいわゆる「老後2000万円」のもとになっている計算方法です。
しかし、平均値ではなく中央値であればどうでしょう。
収入の多い順番に並べると、上から5万円、1万円、1万円、1万円。
真ん中の人は1万円の人たちなので、中央値は1万円ということになります。
5万円持っている人が平均値を押し上げているだけで、実際は1万円の人が多い、ということです。
「老後2000万円」の不安に踊らされてしまってはいませんか?
お金で買えないもののほうが、幸せに直結している
国のデータ、お金・モノという目に見える価値。
それらよりも、愛情、達成感、コミュニケーションといった「コト」という目に見えないもののほうが、
少量でも価値を感じやすく、幸福感も長期間持続します。
お金やモノは、目に見えるから幸せに直結していると思いがちですが、実はそうではないということはデータでもわかっています。
年収が800万円を超えると、幸福度は上昇しません。
どれだけ「お金が欲しい」と頑張っても、喜びを感じられるのは800万円の収入までで、それ以降は幸福度を感じにくく、
逆に「お金のため」と頑張った結果、対人関係を悪化させたり、健康状態が悪化したりというトラブルが起きやすくなります。
「お金」は目に見えますが、そのためだけに頑張るのは方針転換をしたほうがよいでしょう。