休日プログラム「認知の歪みチェック」

休日プログラム

就労移行支援事業所 リスタートの土曜開所日!

今日の課題は、認知行動療法でやった「認知の歪み」を見つける練習です。

認知の歪みチェック

今回は、特定のシーンを例にして、そこで浮かんだ自動思考の例に含まれている認知の歪みを探すという形式の課題です。

また、認知の歪みを含まない考え方はどのようなものになるのかについても考えてみたいと思います。

シーン:仕事でミスをしてしまった

取引先に渡す書類にミスがあり、上司に呼ばれて「ここが間違っているから、いますぐ修正して再提出するように」と、みんなの前で注意された。

自動思考A「また失敗してしまった。どうして自分はこうダメな人間なんだろう」
感情:憂うつ、無力感

自動思考B「ささいなミスだし、みんなの前で注意することはないだろう!」
感情:屈辱感、怒り

自動思考C「また怒られた。上司はきっと自分のことが嫌いなんだろう」
感情:悲しい、傷ついた

さて、それぞれの自動思考について考えてみましょう。

自動思考A

自分の失敗を極端に受け取って、そのことだけで自分をダメ人間のように決めつけてしまっています。

「レッテル貼り」の認知の歪みの影響であるといえそうですね。

また、自分にレッテルを貼ってしまったことでミスをしてしまったことばかりが気になるようになってしまっているようです。

自動思考B

「大したミスじゃないのにみんなの前で注意されて恥ずかしい」という思いが飛躍して、イライラから相手にあたってしまっています。

このように、イライラの「感情」を元に自分を正当化し、行動を選んでしまっている状態は「情緒的な理由付け」の影響と考えられます。

自動思考C

たったひとつの出来事で、「上司は自分のことが嫌いだからミスを指摘した」「今後もきっと怒られる」などネガティブな想像でいっぱいになってしまっています。

自分にはわからない相手の考えを言動から決めつけてしまっていることから、「結論の飛躍(心の読みすぎ)」が含まれていますね。

認知の歪みを含まない考え方の例

「取引先に渡す前に気づいてよかった。次に提出するときはもう一度見直そう」

仕事をしていればミスは起こりますし、それを指摘されるのも良くあることです。

自分のミスをネガティブに受け取ったり、相手の言動に感情的になったりするのではなく、その出来事が起きてよかったことに目を向けてみてください。

「取引先にミスをした書類を送らなくて済んだ」という客観的な事実を受け止めると気持ちが楽になります。

ミスをしたのは自分で、上司がそれを指摘するのは当たり前のこと。

起きた事実を受け止めて、ポジティブに向き合いましょう。