ビジネス実務マナーチェック!…⑬

「ビジネスマナー」は、社会人が企業で働くうえで必要とされるマナーの総称。

相手に対して「不快な思いをさせない」「迷惑をかけない」ために必要不可欠なビジネスマナー。

あなたはどのくらい知っていますか?

リス太くんと一緒に「ビジネス実務マナーチェック!」で問題を解きながら、ビジネスマナーを身に着けていきましょう!

ケース① 断る時の「まくら言葉」

リス太君、「まくら言葉」って知ってる?
うん、知ってるよ。
話の前置きで使われる言葉だね。
ビジネスシーンだと本題の前に「まくら言葉」を付けて、口調を柔らかくしたりする効果があったりするよ。
ほうほう…。
さっきね、先輩から「断る時のまくら言葉」をいろいろ教えてもらったんだ。
へ~。どんなものがあった?…あれっ?

 

ケース…①

K君は、先輩から「断る時のまくら言葉」を教えてもらいました。

次の5つの中から、不適当な文章をひとつ選びましょう。

  1. 「ご期待には沿いかねます」の前に『あいにく』
  2. 「今回はお断りいたします」の前に『せっかくですが』
  3. 「欠席させていただきます」の前に『よろしければ』
  4. 「本日はお引き取りください」の前に『申し訳ありませんが』
  5. 「今回はご遠慮させていただきます」の前に『大変恐縮ですが』

ケース② ごちそうへのお礼

リス太君!昨日の夜さ、先輩と帰る途中、係長から居酒屋に誘われてごちそうになっちゃったんだ~(ニコニコ)
それは良かったね!ちゃんとお礼は言った?
うん、お店を出た時には係長にちゃんとお礼を言ったよ。
それで、改めてお礼を言いたいんだけど、一緒にごちそうになった先輩が午後からの出社なんだよ…。
こういう時って、どうすればいいのかなぁ?
なるほどなるほど…。

 

ケース…②

昨日、K君は先輩と一緒に帰る途中、係長に誘われて居酒屋に行き、ごちそうしてもらいました。

翌日、改めて係長にお礼を言いたかったが、一緒に居酒屋でごちそうになった先輩はで午後からの出社です。

このような場合、K君は係長へのお礼をどのようにしたらよいでしょうか。

次の5つの中から、適当と思われるものをひとつ選びましょう。

  1. 午前中はなにもしないでおいて、先輩が出社したら二人でお礼を言いに行く。
  2. 居酒屋を出る時にお礼を言っているので、改めてお礼を言わなくてもよい。
  3. 出社したらなるべく早く、朝のあいさつと共に自分だけ先にお礼を言いに行く。
  4. 係長にメールで、後で先と共にお礼に行くと伝えておいて、先輩が出社したら二人でお礼を言いに行く。
  5. 先輩を差し置いてお礼を言いに行くのはよくないので、自分はお礼を言わず、先輩が出社したら先輩からお礼を言ってもらうのがよい。

ケース③ 同時に二つの仕事を頼まれた!

う~ん、う~ん…。
K君…さっきからうんうん唸ってるけど、一体どうしたの?
リス太君か…。
いやね、さっき係長から一度に二つの仕事を頼まれたんだ。
今までは一つずつ指示されてたから優先順位を考える必要がなかったんだけど、今回は二つ…。
一体どうすればいいんだああああああ。
K君、落ち着いて落ち着いて!
じゃあどうすればいいか一緒に考えよう!

 

ケース③

K君は係長から二つの仕事を一度に指示されました。

K君は今まで一つずつ指示されていたので、優先順位を考える必要はありませんでした。

今回の場合、K君はどのように対応すればよいでしょうか。

次の5つの中から、適当と思われるものをひとつ選びましょう。

  1. 優先順位はK君の都合で決めることなので、係長に聞くまでもないが、自信がないなら先輩に助言を求める。
  2. 係長に「このような場合の優先順位のつけ方を教えてもらいたい」とたずねる。
  3. 係長に「まだ優先順位のつけ方が分からないので、仕事は一つずつ指示してもらいたい」と頼む。
  4. 係長にそれぞれの期限をたずね、「締め切りの早い方の仕事から始めるがよいか」と確かめる。
  5. どちらも係長の指示だから、優先順位は気にせずに仕事に取り組めばよい。

回答・解説

ケース① 答え【C】

「よろしければ」は、相手に了承を得て何かをする時に使う言葉。この場合、欠席するのだから「よろしければ」は不適当な言い方。「申し訳ございませんが」、「残念ではございますが」などが適当な言い方と言えます。

ケース① 答え【C】

このような場合のお礼は、なるべく早くするもの。たとえ、自分だけが先であったとしても、朝、係長と会った時にお礼を言うのが適当です。

ケース① 答え【D】

A.優先順位はK君の都合で決めることなので、係長に聞くまでもないが、自信がないなら先輩に助言を求める。:NG
優先順位を決めるのは、二つの仕事を指示した係長にあります。K君の都合で決めていい事ではありません。また、先輩に聞いたとしても、先輩はその仕事の詳細を知っているわけではありません。先輩に助言を求めること自体が不適当と言えます。

B.係長に「このような場合の優先順位のつけ方を教えてもらいたい」とたずねる。:NG
Aと同様、二つの仕事の優先順位を把握しているのは係長です。優先順位のつけ方をたずねること自体が筋違いで不適当という事になります。

C.係長に「まだ優先順位のつけ方が分からないので、仕事は一つずつ指示してもらいたい」と頼む。:NG
係長がK君に二つの仕事を同時に頼んだのは、他の課員も手一杯だったから、もしくは、K君がそろそろ二つの仕事を同時にこなせるだろうと判断したから、と想像できます。優先順位は係長が把握しているので確認すればいいこと。優先順位が分からないから、一つずつ指示してもらいたいと頼むのは、お門違いであり不適当と言えます。

D.係長にそれぞれの期限をたずね、「締め切りの早い方の仕事から始めるがよいか」と確かめる。:YES
二つの仕事を同時にはできないのだから、締め切りの期限が近い仕事の方から着手するのが普通。しかし、仕事の内容や分量により一つ一つの仕事が終わる時間を考慮しないといけない場合もあります。したがって、このようにたずねて、確認することが適切な対処と言えます。

E.どちらも係長の指示だから、優先順位は気にせずに仕事に取り組めばよい。:NG
どの仕事にも締め切りがあり、締め切りに間に合うよう業務に取り組むことは社会人としては当然のことです。係長に指示された二つの仕事にも締め切りがあるはずで、二つのうちどちらかは、より早く完了しなければならない仕事かもしれません。優先順位を気にしないで仕事をすること自体、社会人としてのルール、マナー違反と言え不適当ということになります。

よって、【D】が適当

 

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